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中国版のHUAWEI Mate XはTD-SCDMA非対応に、NRは中国3社対応



中国のHuawei Technologies (華為技術)はスマートフォン「HUAWEI Mate X」のスペックを中国向けに公開した。

中国版のHUAWEI Mate Xは基本的なスペックこそ国際版のHUAWEI Mate Xと共通であるが、通信関連のスペックが異なる。

国際版のHUAWEI Mate XはNR/LTE/W-CDMA/GSM方式に対応するが、中国版のHUAWEI Mate XはNR/LTE/W-CDMA/CDMA2000/GSM方式に対応する。

中国の移動体通信事業者(MNO)はChina Mobile Communications Group (中国移動通信集団)、China United Network Communications (中国聯合網絡通信:China Unicom)、China Telecom (中国電信)の3社で、China Mobile Communications GroupはLTE/TD-SCDMA/GSM方式、China United Network CommunicationsはLTE/W-CDMA/GSM方式、China TelecomはLTE/CDMA2000方式を商用化している。

中国ではすべての移動体通信事業者の通信方式であるLTE/W-CDMA/TD-SCDMA/CDMA2000/GSM方式にすべて対応することを全網通と呼んでおり、2019年時点では低価格帯から高価格帯まで多くの携帯端末が全網通となっている。

中国版のHUAWEI Mate XではChina Telecomが運用するCDMA2000方式には対応するが、China Mobile Network Communications Groupが運用するTD-SCDMA方式に非対応となる。

この背景としてChina Mobile Communications GroupはLTE方式に対応した携帯端末ではTD-SCDMA方式への対応を求めていたが、NR方式に対応した携帯端末からはTD-SCDMA方式への対応を不要としており、そのためHuawei Technologiesは中国版のHUAWEI Mate XでTD-SCDMA方式を外したと考えられる。

China Mobile Communications Groupはすでに段階的にTD-SCDMA方式の停波を進めており、TD-SCDMA方式に非対応でも基本的に影響ないと考えて差し支えない。

なお、中国版のHUAWEI Mate XではChina Mobile Communications GroupのNR/LTE/GSM方式、China United Network CommunicationsのNR/LTE/W-CDMA/GSM方式、China TelecomのNR/LTE/CDMA2000方式を利用できる。

NR方式は標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で第5世代移動通信システム(5G)の要求条件を満たすために規定された通信方式である。

中国ではトライアルとして5G向け周波数を割当したが、実際はトライアルと同じ周波数を商用で利用すると見込まれ、NR BandではChina Mobile Communicationsがn41とn79、China United Network CommunicationsとChina Telecomがn78を採用することになる。

中国版のHUAWEI Mate Xが対応するNR Bandは公開されていないが、中国の移動体通信事業者が採用するn41、n78、n79は国際版のHUAWEI Mate Xでも対応するため、中国版のHUAWEI Mate Xが少なくともn41、n78、n79に対応することは確実と考えられる。


Huawei Technologies

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