中国移動と中国広電、5Gの共同整備で合意
- 2020年05月21日
- 海外携帯電話
中国最大の移動体通信事業者(MNO)でChina Mobile (中国移動)として事業を行うChina Mobile Communications Group (中国移動通信集団)と中国で移動体通信事業者として新規参入する計画でCBN (中国広電)として事業を行う中国のChina Broadcasting Network (中国広播電視網絡)は第5世代移動通信システム(5G)の共同整備で合意に達したと発表した。
China Mobile Communications Groupは2.5GHz帯と4.5GHz帯、China Broadcasting Networkは700MHz帯と4.5GHz帯の周波数を使用して5Gネットワークを整備する免許を保有するが、法制度に準拠したうえで双方に利点がある協業を実行するとして、700MHz帯を使用した5Gネットワークの共同構築および共有を行う。
China Broadcasting Networkが保有する700MHz帯はカバレッジの拡大に有利な周波数で、China Mobile Communications GroupとChina Broadcasting Networkが50%ずつの比率で700MHz帯の5Gネットワークの整備に投資し、共同で所有および使用する権利を持つことになる。
700MHz帯の5Gネットワークは移動体通信事業に関する実績が豊富なChina Mobile Communications Groupが運用および保守作業を請け負い、China Broadcasting Networkは運用および保守作業に係る費用をChina Mobile Communications Groupに支払う。
また、2.5GHz帯の5GネットワークをはじめとするChina Mobile Communications Groupのネットワークを有償でChina Broadcasting Networkに提供することも決定している。
700MHz帯の5Gネットワークを商用化する前の段階からChina Broadcasting NetworkがChina Mobile Communications Groupのネットワークを使用して移動体通信サービスを商用化することも許可されており、China Broadcasting NetworkはChina Mobile Communications Groupが運用する5GのNR方式、第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式、第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式を利用できる。
なお、China Mobile Communications Groupは第3世代移動通信システム(3G)として事実上の独自規格のTD-SCDMA方式を導入したが、停波作業を進めている段階にある。
China Mobile Communications GroupとChina Broadcasting Networkはほかの分野でも協業を模索するが、それぞれChina MobileとCBNの独立したブランドと運営を維持する。
China Mobile Communications GroupとChina Broadcasting Networkの合意は2031年12月31日まで有効で、合意の終了までに交渉を実施して延長または終了を決定する予定である。
中国の移動体通信事業者としてはChina Telecom (中国電信)とChina Unicom (中国聯通)として事業を行うChina United Network Communications (中国聯合網絡通信)が5Gネットワークの共同整備を実施しており、中国の移動体通信事業者は事実上、2つの陣営に分かれることになる。
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