米DISH Network、Boost Mobileの買収を完了
- 2020年07月02日
- 海外携帯電話
米国の衛星放送事業者であるDISH Networkは米国の仮想移動体通信事業者(MVNO)でBoost Mobileとして展開するBoost Worldwideの買収を完了したと発表した。
米国の政府機関である司法省(Department of Justice)は米国のT-Mobile USと同国の移動体通信事業者(MNO)であるSprintの合併を承認する条件として、移動体通信事業者として新規参入する計画のDISH Networkに対してSprintが保有する一部事業や周波数を売却することを規定していた。
Sprintの完全子会社であるBoost Worldwideが仮想移動体通信事業者として展開するプリペイドの携帯通信事業やSprintが全米で保有する800MHz帯の周波数が売却の対象となり、DISH Networkは14億米ドル(約1,504億3,000万円)でBoost Worldwideの取得を完了したことになる。
これにより、DISH Networkは仮想移動体通信事業者ながら個人向けの携帯通信事業に参入した。
なお、Boost Worldwideの加入件数は930万件以上とされている。
Boost WorldwideはSprintのネットワークを使用した仮想移動体通信事業者として展開してきたが、T-Mobile USはSprintとの合併に伴い傘下に移動体通信事業者としてT-Mobile USAとSprintを擁することになり、将来的にSprintをT-Mobile USAに統合する方針を示している。
そのため、Boost Worldwideの加入者はDISH Networkが自らネットワークを構築するまでは、T-Mobile USAのネットワークを使用できるようになる。
DISH Networkは全米で第5世代移動通信システム(5G)を整備する計画で、NR方式のスタンドアローン(SA)構成に準拠したネットワークを構築するために通信機器ベンダを選定した。
基地局装置の無線子局はFUJITSU (富士通)、オープン仮想化無線アクセスネットワーク(Open vRAN))ソフトウェアソリューションはRakuten (楽天)の関連会社である米国のAltiostar Networksや米国のMavenir Systemsから調達する。
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