米Qualcomm、インドの携帯電話事業者Jioに出資へ
- 2020年07月13日
- 海外携帯電話
インドのReliance Industriesは同社の子会社でインドのJio Platformsが米国のQualcommより出資を受け入れると発表した。
Reliance Industries、Jio Platforms、Qualcommの投資部門で米国のQualcomm Venturesの合意に基づき、Qualcomm Venturesは73億インドルピー(約103億9,598万円)でJio Platformsの株式の0.15%を取得するという。
これにより、Jio PlatformsとQualcommの協力関係が深まり、Qualcommはインドの顧客に高度な第5世代移動通信システム(5G)のインフラストラクチャおよびサービスを提供する予定のJio Platformsを支援できると説明している。
これまでに、米国のFacebookを皮切りにサウジアラビアのPublic Investment Fund (PIF)や米国のIntelの投資部門であるIntel Capitalなど12の事業体がJio Platformsに対する出資を決定しており、Qualcomm Venturesは13番目の事業体となる。
Jio Platformsはインドで通信事業を展開しており、主要な子会社としてインドの移動体通信事業者(MNO)であるReliance Jio Infocommを所有する。
Reliance Jio Infocommは2016年9月5日にJioのブランド名で移動体通信事業者として新規参入を果たしており、インドでは比較的新興の移動体通信事業者と言える。
期間限定ながら無料で携帯通信サービスを提供したほか、携帯端末を実質無料で配布して多くの顧客を集めた。
インド全土で高速な第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式を整備しており、無料期間が終了して一部の料金プランを値上げしても顧客の引き留めに成功し、競争が激化するインドで一人勝ちの状態となっている。
加入件数は3億8,800万件を突破しており、加入件数を基準にインドで最大の移動体通信事業者となった。
なお、Qualcommは従来よりインドを重視しており、過去にはインドでLTE方式の普及を図るためにQualcommが自らLTE方式に適した2.3GHz帯を取得したことがある。
Qualcommがインドで移動体通信事業者として新規参入することはなかったが、5Gの導入に向けて自ら基地局の開発にも着手したReliance Jio Infocommを支援することになる。
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