となみ衛星通信がローカル5Gの免許を取得、北陸では初めて
- 2020年07月21日
- Local 5G
富山県のTonami Satellite communications Television (となみ衛星通信テレビ)はローカル5Gの無線局免許を取得したことが分かった。
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)の北陸総合通信局はTonami Satellite communications Televisionに対して2020年7月20日付けでローカル5Gの無線局免許を付与したと発表した。
無線局の種別は基地局、局数は1局、無線局の目的は電気通信業務用、周波数はミリ波(mmWave)の28GHz帯、サービスエリアおよび無線局の設置場所は富山県南砺市である。
これまでに、北陸総合通信局が管轄する富山県、石川県、福井県の北陸3県ではローカル5Gの無線局免許を取得した企業はないため、北陸3県で初めてローカル5Gの無線局免許を取得した企業がTonami Satellite communications Televisionとなった。
総務省は2019年12月24日にローカル5Gに関わる省令と告示を公布および施行し、同日よりローカル5Gの無線局免許の申請を受け付けている。
ローカル5Gの周波数は28GHz帯の100MHz幅を確保しており、周波数範囲は28200~28300MHzである。
通信方式は第5世代移動通信システム(5G)の要求条件を満たすために規定されたNR方式を導入することになる。
当初は第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成で運用する見込みで、NSA構成ではアンカーバンドとして機能するLTE方式への常時接続が必要となっている。
アンカーバンドとして使用できるLTE方式にはLTE方式と高い互換性を確保した通信方式も含まれ、LTE方式と高い互換性を確保した地域広帯域移動無線アクセスシステム(以下、地域BWA)の高度化方式と連携することも認められている。
Tonami Satellite communications Televisionは南砺市や富山県砺波市および小矢部市で地域BWAの高度化方式の無線局免許を取得しており、地域BWAの高度化方式をアンカーバンドとして使用すると思われる。
総務省が運用する電波利用ホームページを参照すると、地域BWAの高度化方式の無線局免許は2017年12月22日に南砺市と砺波市で2局ずつ、小矢部市で1局、2020年3月3日に南砺市で1局を取得している。
2017年12月22日に取得した5局は監視制御所が大阪府大阪市西区で、Hanshin Cable Engineering (阪神ケーブルエンジニアリング:HCE)のコア設備を使用する。
ただ、2020年3月3日に取得した1局は監視制御所が東京都豊島区となるため、Grape Oneのコア設備を使用する模様である。
Grape OneはSumitomo Corporation (住友商事)やInternet Initiative Japan (IIJ)などがローカル5Gの活用を推進する目的で設立した企業で、Grape Oneを通じてケーブルテレビ事業者向けにコア設備を構築および提供する計画という。
Tonami Satellite communications Televisionはローカル5GではGrape Oneのコア設備を使用する可能性が高く、2020年3月3日に取得した地域BWAの高度化方式の無線局をアンカーバンドの整備で活用する見込み。
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