ブラジルのOi、5Gサービスを開始
- 2020年10月09日
- 海外携帯電話
ブラジルのOiの完全子会社で同国の移動体通信事業者(MNO)であるOi Movelは第5世代移動通信システム(5G)を商用化した。
2020年10月7日よりNR方式に準拠した5Gサービスの提供を開始している。
まずはブラジルの首都・ブラジリアの一部が5Gサービスの提供エリアとなり、商用化の時点では約300ヶ所に5Gの基地局を設置しているという。
周波数はサブ6GHz帯の2.1GHz帯を使用しており、NR BandはFR1のn1である。
ブラジルでは5G向け周波数の割当が実施されておらず、Oi Movelは第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式を運用する2.1GHz帯の10MHz幅*2を転用した。
そのため、NR方式を導入した地域では基本的に第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式、第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式、NR方式を運用することになる。
なお、ブラジルではOi Movelを含めた複数の移動体通信事業者がW-CDMA方式で2.1GHz帯を使用し、W-CDMA BandはBand Iを運用している。
ブラジルは南米の国家としてはウルグアイとともにBand Iを運用する数少ない国家となっている。
5Gサービスの商用化当初は対応機種が限定的で、ブラジルで正規に販売する端末としては米国のMotorola Mobility製のスマートフォンであるmotorola edgeが唯一の公式な対応機種となる。
将来的に対応機種を拡大する計画であるが、具体的な計画は明らかにしていない。
5Gの通信設備は中国のHuawei Technologies (華為技術)より調達しているが、都市によって異なるベンダを採用する予定という。
なお、Oiは経営再建に向けた事業再編の計画を発表しており、携帯通信事業を含めた多くの事業を4部門に分割および持分の一部または全部を売却することが決まっている。
携帯端末事業はOi Movelとその子会社が展開する事業を中心にモバイル部門として分けており、2021年末までに売却先を決定する方針を示している。
すでにブラジルの既存の移動体通信事業者であるClaro、TIM、Vivoがモバイル部門の取得に関心を示しており、将来的にモバイル部門はClaro、TIM、Vivoのいずれかに統合される可能性がある。
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