サウジアラビアのstcがオープンRANの試験を実施、楽天グループのAltiostarと協力
- 2021年01月02日
- 海外携帯電話
サウジアラビアの移動体通信事業者(MNO)でstcとして展開するSaudi Telecom Companyは同社の完全子会社でstc Solutionsとして事業を行うサウジアラビアのArabian Internet and Communications Services CompanyおよびRakuten (楽天)の関連会社で米国のAltiostar Networksと協力してオープンRANの試験を実施したと発表した。
Arabian Internet and Communications Services CompanyおよびAltiostar Networksが提供するソフトウェアソリューション使用してオープンRANの試験を実施したという。
Saudi Telecom Companyによると中東地域で初めて商用環境でオープンRANの試験を実施したことになり、中東地域で主要な移動体通信事業者としての地位を強化すると説明している。
オープンRANは相互運用性を高めて柔軟なネットワークの構築の実現が期待されている。
サウジアラビア政府は経済や投資の活性化やインフラストラクチャの開発など国家変革に向けてサウジビジョン2030を策定しており、Saudi Telecom Companyは次世代のネットワーク基盤の整備に貢献できるオープンRANについてサウジビジョン2030の重要な要素であるサウジアラビアのデジタル化を推進するために必要不可欠と期待感を示した。
なお、Altiostar Networksには傘下に移動体通信事業者であるRakuten Mobile (楽天モバイル)を擁するRakutenが出資しており、RakutenはAltiostar Networksの筆頭株主となっている。
2019年第2四半期末の時点でAltiostar Networksに対するRakutenの持分比率は50%を超えているが、Rakutenおよびそのグループ会社がAltiostar Networksの取締役会を支配していないため、Rakutenの子会社ではなく持分法適用会社と位置付けている。
Saudi Telecom Companyは中東地域の主要な移動体通信事業者で、サウジアラビアのほかに中東地域ではバーレーンで完全子会社のstc Bahrain、クウェートで子会社のKuwait Telecommunications Companyを通じて移動体通信事業者として携帯通信事業を手掛ける。
中東地域以外ではマレーシアの移動体通信事業者であるMaxis Broadbandにも資本参加しており、アフリカの国としてはエジプトでは新規参入を断念したが、エチオピアでは新規参入を検討している。
また、Saudi Telecom CompanyはRakuten Mobileと移動体通信技術分野における協力を目的に覚書を締結しており、オープンRANの展開など様々な技術領域で協力する機会を模索する。
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