スポンサーリンク

HTCが2021年Q1の業績を発表、12四半期連続の赤字に



台湾のHTC (宏達国際電子)は2021年第1四半期の業績を発表した。

2021年3月31日に終了した3ヶ月間となる2021年第1四半期の連結売上高は前年同期比11.6%減の11億7,508万7,000新台湾ドル(約46億986万円)、当期純損失は前年同期比38.7%減の10億3,813万新台湾ドル(約40億7,258万円)となった。

前年同期比で縮小傾向は見られるが、依然として当期純損失は10億新台湾ドル(約39億2,299万円)を超える規模で、四半期ベースでは2018年第2四半期から2021年第1四半期まで12四半期連続で赤字となっている。

なお、HTCは2015年第1四半期から2021年第1四半期までの25四半期のうち、2015年第1四半期および2018年第1四半期を除いた23四半期で赤字を記録している。

HTCは業績の改善に向けて営業費用の削減に注力しており、前年同期比で購買費用は28.7%、管理費用は21.5%、研究開発費用は28.6%、合計では26.5%の削減を実現した。

HTCは深刻な業績の低迷が続いているが、主要事業である携帯端末事業および不振とVR (仮想現実)事業の伸び悩みが主な要因である。

携帯端末事業で大躍進を遂げたが、携帯端末事業の主力製品であるスマートフォンの販売不振が業績の低迷に影響している。

研究開発部門の一部や製造部門の一部を売却したほか、複数の国と地域でスマートフォンの販売から撤退し、携帯端末事業の規模を縮小して運営の効率化を図っている。

携帯端末事業を縮小する一方で、VR事業を主力事業として強化する方針であるが、携帯端末事業の不振を補える規模には達していない。

2021年第1四半期の携帯端末事業の主な取り組みとしてはHTC Desire 21 pro 5Gを発売した。

HTC Desire 21 pro 5Gは中低価格帯のHTC Desireシリーズでは最初の第5世代移動通信システム(5G)に対応したスマートフォンとなる。

消費者に手頃な5Gの製品を提供するとともに、5Gに関する継続的な取り組みを示したという。

2021年第2四半期には新規事業としてプライベート5Gソリューションの展開も開始しており、2021年第2四半期の業績報告で言及すると思われる。

HTCのプライベート5GソリューションはO-RANの標準技術に準拠した無線アクセスネットワーク(RAN)からコアネットワークまで統合したソリューションである。

5Gの無線方式であるNR方式が単独で動作するスタンドアローン(SA)構成のOption 2に対応し、オープン無線アクセスネットワーク(Open RAN)の仕様策定を推進する標準化団体であるO-RAN Allianceで策定されたO-RANの標準仕様に準拠する。

HTCはシステムインテグレータとして全体の設計やソフトウェアの開発などを行い、ソリューションとして外部の事業体に提供することになり、まずは台湾の高雄市が導入している。

ソリューションを構成するハードウェアは台湾企業が開発および製造し、無線装置は台湾のTransnet (辰隆科技)が提供した。

Transnetは5Gに対応した製品を含めてスモールセルなどを開発および販売しており、スモールセルの分野では実績がある企業である。

スポンサーリンク

コメントを残す









  • follow us in feedly
  • Recent Entries


  • スポンサーリンク

    Instagram



  • Amazonアソシエイト

  • SNS

  • Calendar

    2023年9月
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
  • Archive

  • Select Category

  • LINK