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クウェートのZain、可能ならレバノン再参入も



クウェートの移動体通信事業者(MNO)でZainとして展開するMobile Telecommunications Company (以下、MTC)は可能であればレバノンに再参入する意向であることが分かった。

MTCが発行した2020年通期の年次報告書で副会長がレバノンに言及しており、免許を取得するか、管理契約に基づくか、いずれかの形式に関係なく、レバノンに戻れることを楽しみにしていると述べた。

また、レバノンの電気通信分野に確固たるコミットメントを有すると決意も表明した。

MTCは2020年10月30日にレバノンから撤退したが、機会があれば形式に関係なくレバノンに再参入する意向を公式に示したことになる。

レバノンでは長らく同国の政府機関で電気通信分野の規制を司る電気通信省(Ministry of Telecommunications:MoT)と管理契約を締結したレバノン法人が国有の移動体通信事業者を管理する形式を採用している。

そのため、免許人は国有の移動体通信事業者で、MTCは管理契約に基づきレバノン法人のMobile Telecommunications Company Lebanon (MTC) (以下、MTCL)を通じて国有の移動体通信事業者を管理することになった。

国有の移動体通信事業者は2社で、このうちMTCLはtouchの商標を使用して展開するMobile interim company no.2 (以下、MIC2)の管理を担当した。

一般的にMTCは中東およびアフリカでZainとして知名度が高いため、レバノンではMTCのレバノン法人であるMTCLが管理するtouchを意味するtouch Managed by Zainとして展開してきた。

MTCLは2004年6月よりMIC2の管理を開始しており、管理期間は複数回にわたり延長してきたが、電気通信省は2019年12月31日の満期をもって管理契約を更新せず、管理権をMTCLから電気通信省に移管することを決めた。

管理契約の規定に基づき満期を迎えても移管の手続きが完了するまでは管理を継続する義務を有するため、MTCLは2020年1月1日以降も暫定的にMIC2を管理していたが、2020年10月30日の正午(東欧州時間)までに移管を完了した。

これにより、MTCとしてはレバノンから撤退したことになる。

過去に複数の会社が国有の移動体通信事業者を管理してきたが、MTCLの管理期間は約16年5ヶ月で歴代最長となった。

電気通信省は管理契約に代わり免許を付与する形式で移動体通信事業者の新規参入を認める案も検討している。

正式に決定した事項はないが、電気通信省が検討中の内容はMTCも把握しており、可能であれば形式に関係なくレバノンへの再参入には前向きな立場であることを示した。

なお、MIC2は加入件数を基準にレバノンで最大手の移動体通信事業者で、2020年6月30日時点で加入件数は約240万件となり、占有率は54%である。

レバノン全土の1,366ヶ所に基地局を開設しており、人口カバー率は98%に達している。

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