Orascom Investment Holdingが2021年Q1の業績を案内、北朝鮮のkoryolinkに出資

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エジプトのOrascom Investment Holding (以下、OIH)は2021年第1四半期の連結業績を簡易的に案内した。

2021年3月31日に終了した3ヶ月間となる2021年第1四半期の当期純損益は前年同期比160.10%減の3,103万3,000エジプトポンド(約2億1,739万円)の赤字に転落する結果となった。

簡易的な業績の開示となるため、その他の詳細な情報は開示しておらず、詳細な情報は改めて正式に発表する予定である。

OIHは2021年第1四半期の期間中に新設分割による会社分割を実行している。

新設したエジプトのOrascom Financial Holding (以下、OFH)に2021年2月17日付けで一部事業の移管を正常に完了した。

これまで、OIHは2020年7月26日に開催した取締役会で会社分割に関して決議し、2020年10月19日に開催した臨時総会で会社分割を承認していた。

そして、OFHを2020年11月30日に設立し、2020年12月10日には商業登記を完了しており、会社分割の実行に向けて準備を進めてきた。

会社分割の対象は金融分野の事業となり、エジプトのBeltone Financial Holdingの議決権の74.55%およびエジプトのSarwa Capital Holding for Financial Investmentsの議決権の29.25%をOIHからOFHに移管した。

携帯通信事業を含めた電気通信分野の事業は引き続きOIHが担当する。

ただ、電気通信分野の各種事業は規模を縮小しており、2020年にはレバノンの携帯通信事業から撤退したほか、パキスタンの光ファイバ整備事業からも撤退する計画を正式に公表している。

レバノンでは連結子会社でレバノンのOrascom Telecom Lebanon (以下、OTL)がレバノンの移動体通信事業者(MNO)でAlfaとして展開するMobile Interim Company 1 (以下、MIC1)の経営を管理していた。

しかし、OTLは2020年9月7日付けでMIC1の管理権をレバノンの政府機関で電気通信分野の規制を司る電気通信省(Ministry of Telecommunications：MoT)に移管した。

これにより、OIHとしてはレバノンで携帯通信事業を終了したことになる。

パキスタンでは連結子会社でパキスタンのTransworld Associates (以下、TWA)が光ファイバケーブルの敷設などを展開しているが、OIHは2021年2月17日時点でTWAの売却に向けた協議を進めていることを認めている。

そのため、将来的にパキスタンの光ファイバ整備事業からは撤退する予定であるが、撤退する時期は確定していない。

電気通信分野では朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の携帯通信事業を継続する。

北朝鮮では関連会社で北朝鮮の移動体通信事業者であるCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社：以下、CHEO)を通じてkoryolink (高麗網)として携帯通信事業を展開している。

CHEOは第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式を導入および運用している。

OIHによる議決権の持分比率はOTLが99.8%、TWAが51%、CHEOが75%で、CHEOに対する持分比率は過半を上回るが、OIHはCHEOを支配していないと結論付けて2015年第3四半期に扱いを連結子会社から関連会社に変更した。

なお、OIHの旧社名はOrascom Telecom Media and Technology Holding (以下、OTMT)であるが、電気通信分野を中心とする事業体制から様々な分野で展開する事業体制に経営方針を変更し、経営方針を反映して2018年7月9日を効力発生日としてOTMTからOIHに社名を変更した経緯がある。

特に都市文化開発分野の事業を拡大しており、エジプトのピラミッド地区など都市および文化の開発に取り組む計画を示している。