Ooredooグループ、パレスチナ以外で華為技術の通信設備を採用
- 2021年12月20日
- 海外携帯電話
カタールの移動体通信事業者(MNO)であるOoredooおよび中国のHuawei Technologies (華為技術)はグローバルを対象とする無線装置、コアネットワーク、トランスポート製品、ソリューションの供給に係る5年間の契約を締結したと発表した。
これにより、Ooredooを中心とするグループの事業会社は5年間にわたりHuawei Technologiesから無線装置、コアネットワーク、トランスポート製品、ソリューションの供給を受けることになる。
供給の対象となる製品およびソリューションにはBlade AAU、クラウドコアネットワーク、トランスポートシステム、クラウドインフラストラクチャソリューションなどが含まれる。
Blade AAUはアクティブアンテナとパッシブアンテナを統合した通信設備で、上部はCバンドとも呼称される3.5GHz帯から3.7GHz帯の周波数に対応したアクティブアンテナとして機能し、下部は700MHz帯から2.6GHz帯の周波数に対応したパッシブアンテナとして機能する。
アクティブアンテナはアンテナと無線装置を統合したアンテナ一体型無線装置で、AAUはアクティブアンテナユニットの略称である。
パッシブアンテナは従来のセクタアンテナで、無線装置の機能は統合していない。
対象の国または地域はカタール、クウェート、オマーン、イラク、チュニジア、アルジェリア、ミャンマー(ビルマ)、インドネシア、モルディブとなっている。
いずれの国でも移動体通信事業者として携帯通信事業に参入しており、カタールではグループの統括会社としても機能するOoredoo、カタール以外ではOoredooの連結子会社が事業会社となる。
移動体通信事業者として携帯通信事業を行うOoredooの連結子会社のうちパレスチナの連結子会社以外は全社が対象である。
パレスチナに関しては個別に言及していないが、パレスチナの移動体通信事業者はイスラエルの規制当局の監督下で携帯通信事業を展開している。
米国(アメリカ)の重要な同盟国で米国と親密なイスラエルでは実質的に中国のベンダを除外しており、パレスチナではHuawei Technologiesを採用できないため、パレスチナの連結子会社は対象外にしたと考えられる。
OoredooとHuawei Technologiesはすでに一部の国で協力しており、クウェートでは大規模MIMO (Massive MIMO)に対応した高度なアンテナ一体型無線装置を展開し、高速で全国的な第5世代移動通信システム(5G)を整備したという。
クウェート以外の国でも5Gの展開で協力する計画である。
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