トンガの携帯電話事業者Digicel (Tonga)、国際電話を復旧
- 2022年01月19日
- 海外携帯電話
トンガの移動体通信事業者(MNO)であるDigicel (Tonga)は国際電話を復旧したと発表した。
トンガでは2022年1月15日より国際電話、国際SMS、インターネットを含めた国際通信が全面的に停止していたが、まずは国際電話の復旧に成功したという。
衛星を活用して国際電話を復旧したと説明している。
トンガでは2022年1月15日に大規模な海底火山の噴火が発生しており、その影響でトンガに接続する唯一の海底ケーブルが2ヶ所で断線したことが分かっている。
海底ケーブルの不通に伴い国際通信が全面的に停止していたが、トンガとフィジーの関係者が協力して暫定的な措置として衛星を活用して国際電話を復旧した。
トンガの本島であるトンガタプ島に所在する南太平洋大学のトンガキャンパスに配備した衛星の通信設備を使用したと思われる。
ただ、海底ケーブルの修理が完了するまでは国際通信が完全に復旧することはないと明確化している。
すでに海底ケーブル敷設船のCS Reliance号が海底ケーブルの復旧に向けて準備しているが、海底ケーブルの修理には数週間を要する見通しという。
また、Digicel (Tonga)は2022年1月20日の朝からSIMカードを無料で配布する。
困難な時期には人々を繋ぐことが重要との認識を示している。
そのため、海外の家族、親戚、友人と国際電話で簡単に連絡できるようSIMカードを無料で配布することで決定した。
これまでに、通信方式は第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式、第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式、第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式を導入しており、LTE方式ではキャリアアグリゲーション(CA)を実装して通信速度の高速化にも取り組んでいる。
しかし、W-CDMA方式およびLTE方式は一時的に運用を停止した状況にあるため、まずはGSM方式を利用することができる。
国際通信が完全に復旧し、十分な電力を確保できる場合にW-CDMA方式およびLTE方式も運用を再開すると思われる。
W-CDMA方式およびLTE方式の運用の再開は2022年2月以降になると考えられる。
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