カザフスタンのKazakhtelecom、ALTELとTele2 Kazakhstanの持株会社を清算へ
- 2022年10月24日
- 海外携帯電話
カザフスタンのKazakhtelecomは同社の連結子会社でオランダのKhan Tengri Holdingを清算する計画を発表した。
詳細な時期までは公表していないが、Kazakhtelecomの取締役会で決定したという。
カザフスタンではKazakhtelecomが連結子会社で同国の移動体通信事業者(MNO)であるALTELを通じて、スウェーデンのTele2が連結子会社でカザフスタンの移動体通信事業者であるMobile Telecom-Serviceを通じてTele2 Kazakhstanとして携帯通信事業を展開していた。
しかし、KazakhtelecomとTele2は2015年11月にALTELとMobile Telecom-Serviceの経営統合で合意した。
KazakhtelecomとTele2は両社の合弁会社としてKhan Tengri Holdingを設立し、合弁会社にALTELとMobile Telecom-Serviceを移管して経営統合を実行することになった。
経営統合は2016年3月に完了しており、合弁会社を通じてALTELとMobile Telecom-Serviceを所有および運営してきたが、2社の移動体通信事業者を所有および運営することになるため、重複投資が発生する状況となっていた。
経営の効率化を目的として2016年11月にMobile Telecom-Serviceを存続会社、ALTELを消滅会社とする吸収合併方式でMobile Telecom-ServiceとALTELを統合した。
ただ、Tele2はカザフスタンから撤退することを決定したため、2019年6月にはKazakhtelecomとTele2の合弁事業を解消し、合弁会社の持分の全部をKazakhtelecomが取得している。
合弁事業の解消に伴い合弁事業のために設立した中間持株会社のKhan Tengri Holdingは必要なくなり、所有構造の簡素化なども考慮して清算を決定したと考えられる。
ALTELの法人格は消滅しており、Tele2とは完全に資本関係を解消したが、既存のブランドは維持することになった。
そのため、2022年10月時点ではKazakhtelecomの連結子会社であるMobile Telecom-ServiceがALTELおよびTele2 Kazakhstanとして携帯通信サービスを展開する状況となっている。
Kazakhtelecomはカザフスタンの政府機関が所有する政府系の総合的な通信事業者で、カザフスタンの移動体通信事業者であるKcellもKazakhtelecomの連結子会社である。
カザフスタンには3社の移動体通信事業者が存在するが、2社はKazakhtelecomが所有することになる。
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