ドイツの1&1が2025年末までにMVNO終了へ、楽天グループと協力してMNO参入
- 2022年10月25日
- 海外携帯電話
ドイツの1&1の完全子会社で同国の仮想移動体通信事業者(MVNO)である1&1 Telecomは2025年12月末までにMVNOとしての携帯通信事業を終了することが分かった。
ドイツの政府機関で電気通信分野などの規制を司る連邦ネットワーク庁(Bundesnetzagentur:BNetzA)は1&1が移動体通信事業者(MNO)およびMVNOとしての二重の地位を終了する期限を設定したと案内している。
MVNOとして提供する携帯通信サービスの新規加入の受け付けは遅くとも2023年12月末までに終了し、MVNOとしての事業活動は遅くとも2025年12月末までに終了する必要があると定めた。
これにより、1&1 TelecomがMVNOとして提供する携帯通信サービスは2025年12月末までに終了することが確定した。
1&1は完全子会社でドイツの1&1 Mobilfunkを通じて2019年6月12日に終了した5Gオークション2019で第5世代移動通信システム(5G)向け周波数を取得したため、MNOとして新規参入することになった。
ただ、連邦ネットワーク庁は2018年11月26日に発行した5Gオークション2019の規則に関する決定で免許人は競争上の独立を確保する義務を負うと規定しており、原則としてMNOが異なるMNOから卸提供を受けるMVNOとして事業活動することは許可していない。
MNOとMVNOが異なる法人でも関係会社の場合は二重の地位を放棄する対象となるため、1&1 Mobilfunkを通じてMNOとして事業活動を開始することが決定した1&1は期限までに1&1 TelecomのMVNOとしての事業活動を終了する必要がある。
連邦ネットワーク庁はMVNOとしての事業活動を終了する期限の決定を保留していたが、数回の公聴会を開催して最終的な期限を設定した。
1&1 Mobilfunkの携帯通信網の整備にはRakuten Group (楽天グループ)が協力する。
なお、Rakuten Groupの完全子会社であるRakuten Mobile (楽天モバイル)は2020年4月8日にMNOとして商用化しており、前日の2020年4月7日にMVNOとして提供する携帯通信サービスの新規加入の受け付けを終了している。
1&1 Mobilfunkは5Gの構築を開始しており、無線装置は少なくともNEC Corporation (日本電気)が供給していることが分かっている。
最初は固定通信用途で2022年12月にMNOとして商用化する予定である。
携帯通信用途では2023年夏に商用化するために準備を進めている。
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