KDDI、阪神甲子園球場でCバンド5G基地局をMassive MIMO無線装置に
- 2024年08月09日
- KDDI-総合
KDDIは兵庫県西宮市に所在する阪神甲子園球場で開設した第5世代移動通信システム(5G)の基地局を構成する通信設備をMassive MIMO (大規模MIMO)に対応したアンテナ一体型無線装置に交換したと発表した。
KDDIでは大規模なイベントで快適な通信を提供できるよう5Gの通信品質の向上に向けた対策を進めている。
2024年7月末には阪神甲子園球場で対策の適用を完了したという。
対象の周波数はCバンドの3.7GHz帯となる。
阪神甲子園球場では観客席エリアに6局の3.7GHz帯の5Gの基地局を開設しているが、6局とも基地局を構成するアンテナおよび無線装置をアンテナとアンテナ分離型無線装置の組み合わせからMassive MIMOに対応したアンテナ一体型無線装置に置き換えた。
Massive MIMOに対応したアンテナ一体型無線装置ではビームフォーミングを適用して加入者が利用する場所に電波を効率的に届けるとともに、同時に複数の加入者の通信を収容するMU-MIMOを活用して高密度な通信を提供するという。
さらにMassive MIMOに対応したアンテナ一体型無線装置の効果を最大化するためにアンテナ機能を具備した通信設備の配置を阪神甲子園球場内のマルチパスを考慮した配置に改めた。
高密度に基地局を配置した環境下では基地局間の電波干渉も課題となるが、無線リソースの利用を最適化して電波干渉を低減する管理技術も適用している。
一連の対策によって観客席エリアが満席となる混雑環境下でも5Gの通信速度は従来の構成と比較して1.6倍の向上を実現したという。
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