2014年Q1のスマートフォン向けプロセッサのシェアはQualcommが独走状態に
- 2014年06月25日
- その他モバイル端末
スマートフォン向けのモバイル用アプリケーションプロセッサの市場に関する調査結果が市場調査会社であるStrategy Analyticsによって明らかにされた。
2014年第1四半期における調査結果が公開されており、市場規模は48億8600万米ドルで、前年同期比で24.9%の増加、前四半期比で6.4%の増加となっている。
米国のQualcommが25億300万米ドルの売上高を記録し、シェアは53.4%と圧倒的な差で首位としている。
Qualcommの売上高とシェアは四半期ベースで過去最大となり、独走態勢となっていることが分かる。
大半の主力スマートフォンにQualcomm Snapdragon 800もしくはQualcomm Snapdragon 801が採用されたことや、ミッドレンジ以下でQualcomm Snapdragon 400のスマートフォンが大量に投入されたことが、Qualcommの独走を後押ししたと考えられる。
Qualcomm Snapdragon 800やQualcomm Snapdragon 801は下り最大150Mbps/上り最大50MbpsのLTE UE Category 4に対応するだけではなく、LTE-Advancedの主要技術であるキャリアアグリゲーションに対応したモデムを統合している。
LTE UE Category 4とキャリアアグリゲーションのりょほうに対応した製品は、2014年第1四半期の段階ではすべてQualacomm製のチップセットを搭載し、Qualcommが技術面でもリードしていることを証明している。
また、2014年第2四半期には下り最大300MbpsのLTE UE Category 6に対応したモデムとしてQualcomm Gobi 9×35を開発し、他社に先駆けてLTE UE Category 6に対応したモデムの商用化に成功している。
2位は米国のAppleで、iPhoneシリーズに搭載されたApple AシリーズのアプリケーションプロセッサのみでQualcommに次ぐ順位に入っている。
売上高は7億4500万米ドルで、シェアは15.9%としている。
シェアは2位であるもののQualcommの3分の1未満となっている。
3位には台湾のMediaTekが入っている。
売上高は5億8800万米ドル、シェアは12.5%としており、売上高とシェアはQualcommと同様に四半期ベースで過去最大となっている。
中国やインドなどの巨大市場を中心にミッドレンジ以下のスマートフォンでMediaTek製のチップセットが採用されたことが後押ししており、今後はLTE対応のチップセットを投入することで更に伸びる可能性がある。
4位は韓国のSamsung Electronicsで売上高は2億6300万米ドルでシェアは5.6%、5位は中国のSpreadtrumで売上高は1億6800万米ドルでシェアは3.6%、6位は米国のBroadcomで売上高は1億4200万米ドルでシェアは3%、7位は米国のMarvellで売上高は1億3400万米ドルでシェアは2.8%となっている。
Samsung Electronicsは前四半期からの減少が目立っており、Broadcomはモバイル用のモデム統合のチップセットの開発から撤退することを示唆していることから今後はシェアを減らすと見られる。
QualcommとMediaTekが成長を続けている市場であるが、中国向けの低価格帯のLTE対応スマートフォンで採用が進むMarvellも今後はシェアを伸ばす見込みである。
Intelはパソコンやタブレットではアプリケーションプロセッサに強みを持つが、スマートフォンにおいては2014年第1四半期の売上高が2400万米ドルでシェアが0.5%に留まり、順位は10位となっている。
ただ、前四半期より売上高を伸ばしており、Intel製のアプリケーションプロセッサを搭載したスマートフォンも増える見通しであることから、今後の売上高は増加傾向になると思われる。
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[…] Strategy Analytics社の調査によると、2014年Q1のシェアは53.4%であり圧倒的なシェアを獲得しているようです。 […]