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マカオの携帯電話事業者CTM (澳門電訊)のプリペイドSIMを購入、CAやVoLTEも利用可能



マカオ特別行政区を訪問してマカオ特別行政区の携帯電話事業者であるCompanhia de Telecomunicacoes de Macau, S.A.R.L. (以下、CTM)のプリペイドSIMカードを購入したので紹介する。

CTMは葡文、中文、英文の社名を持ち、葡文がCompanhia de Telecomunicacoes de Macau, S.A.R.L.、中文が澳門電訊有限公司、英文がMacau Telecommunications Company Limitedとなる。

正式な社名より略称かつブランド名のCTMもしくは澳門電訊としてよく見かけるはずだ。

CTMはマカオ特別行政区最大の携帯電話事業者で、携帯電話サービスの加入数ベースでは約40%を占める。

プリペイドSIMカードの売れ行きもCTMが最も人気が高い。

■購入場所や購入方法
プリペイドSIMカードは自動販売機、直営店、その他の代理店などで購入できる。

CTMの自動販売機はマカオパタカ(MOP)と香港ドル(HKD)を使用可能で、受け付ける紙幣などは自動販売機に記載されている。

基本的に20マカオパタカ紙幣、100マカオパタカ紙幣、20香港ドル紙幣、100香港ドル紙幣を受け付け、1マカオパタカ=1香港ドルの固定レート、釣銭は出ない仕様である。

ただ、自動販売機には複数の種類が存在し、Macau Pass (澳門通)で支払える自動販売機も存在する。

現金で支払うのであれば紙幣の種類が限られ、汚れた紙幣は受け付けない場合もあるため、十分な残高があるMacau Passを保有していればMacau Passで支払うと便利だ。

自動販売機では売られている商品から選ぶだけ、直営店ではSIMカードを購入したいと伝えるだけでスムーズに購入できる。

マカオ特別行政区政府はプリペイドSIMカードの購入時に本人確認書類の提示と実名登録を推奨しており、パッケージやCTMの公式ウェブサイトでもその旨を案内している。

しかし、直営店では本人確認書類の提示を求められず、念のためCTMのスタッフに尋ねたところ本人確認書類の提示は不要とのことだ。

2015年にCTMの直営店でプリペイドSIMカードを購入した際は本人確認書類の提示を求められたが、義務化されたわけではないため、実際には提示を求められないことも多い。

自動販売機で大量にプリペイドSIMカードを販売する状況で、本人確認書類の提示を義務化することは難しそうに感じるところである。

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Macau Passに対応したCTMの自動販売機。

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路線バスの乗車にも便利なMacau Pass。

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CTMのLTEサービス開始に合わせてオープンした直営店、CTM 4G+ Concept Store (澳門電訊 4G+ 概念店)。

■プリペイドSIMカードの種類
CTMが提供するLTEサービスに対応したプリペイドSIMカードのパッケージは大きく分けて下記の2種類だ。

・BEST “Online Everywhere in Macau” 4G+ Prepaid Card Package (BEST 「全澳輕鬆任上網」4G+ 預付卡套裝)
・BEST 4G+ Speedy Prepaid Card (BEST 4G+ 智醒數據預付卡)

BEST “Online Everywhere in Macau” 4G+ Prepaid Card Packageは3日と7日が用意されており、パッケージの販売価格は3日が100マカオパタカ(約1,440円)、7日が200マカオパタカ(約2,880円)である。

初期残高は3日が100マカオパタカ、7日が200マカオパタカで、パッケージを購入してからプランに加入すると所定の日数は無制限にデータ通信とCTM Wi-FiおよびHK Wi-Fiを利用できる。

プランは3 Days Plan (3日計劃)と7 Days Plan (7日計劃)の2種類で、料金は3 Days Planが78マカオパタカ、7 Days Planが188マカオパタカとなる。

プランの加入はUSSDコードとなり、3 Days Planがダイヤル画面で#163*1#に発信、7 Days Planがダイヤル画面で#163*7#に発信することで加入できるが、3日を購入すると自動的に3 Days Plan、7日を購入すると自動的に7 Days Planに加入できるため、USSDコードで加入申請をする必要はなかった。

初期残高からプランの料金を差し引いた金額、すなわち3日が22マカオパタカ分、7日が12マカオパタカ分は音声通話などで使える。

BEST “Online Everywhere in Macau” 4G+ Prepaid Card Packageに関してまとめると下記の通りとなる。

・3日パッケージ 100マカオパタカ
– データ通信+CTM Wi-Fi 無制限
– 域内音声通話 55分(22マカオパタカ分)
– 有効期間 3日間(72時間)
– 加入申請 #163*1#

・7日パッケージ 200マカオパタカ
– データ通信+CTM Wi-Fi 無制限
– 域内音声通話 30分(12マカオパタカ分)
– 有効期間 7日間(168時間)
– 加入申請 #163*7#

データ通信は所定の日数は無制限であるが、3 Days Planは1GBを、7 Days Planは2GBを超過すると256kbpsを下回らない程度の速度に制限される。

BEST 4G+ Speedy Prepaid Cardはパッケージの販売価格が100マカオパタカ、48マカオパタカのプランに加入できる。

48マカオパタカのプランは有効期間が30日、CTM Wi-FiとHK Wi-Fiは無制限、データ通信は480MB、480分の域内音声通話を含む。

なお、域内音声通話はマカオ特別行政区の電話番号宛の音声通話を指す。

有効期間はBEST 4G+ Speedy Prepaid Cardの方が長いが、データ通信を無制限に利用できるBEST “Online Everywhere in Macau” 4G+ Prepaid Card Packageが圧倒的に人気が高く、個人的なオススメもBEST “Online Everywhere in Macau” 4G+ Prepaid Card Packageだ。

SIMカードはトリプルカットで、Mini SIM (2FF)サイズ、Micro SIM (3FF)サイズ、Nano SIM (4FF)サイズに切り取れるため、サイズに関する心配は不要だ。

なお、2015年にCTMのSIMカードを購入した際はSIMカードの台紙はシールでデザインが変更されていたが、SIMカードに印刷されるよう変わっていた。

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BEST “Online Everywhere in Macau” 4G+ Prepaid Card Packageの3日のパッケージ。

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BEST “Online Everywhere in Macau” 4G+ Prepaid Card Packageの3日のSIMカード。

■APNと周波数
プリペイドSIMカードを利用するうえで、APNと周波数は事前に確認しておきたい。

APNはctmprepaidまたはctm-mobileと案内しており、どちらでもデータ通信を利用できることを確認した。

通信方式と周波数はFDD-LTE方式の2.6GHz帯(Band 7)と1.8GHz帯(Band 3)、TD-LTE方式の2.3GHz帯(Band 40)、W-CDMA方式の2.1GHz帯(Band I)と900MHz帯(VIII)、GSM方式の1.8GHz帯と900MHz帯である。

マカオ特別行政区の携帯電話事業者ではCTMのみTD-LTE方式の導入を希望したが、マカオ最大手の携帯電話事業者として中国本土からのインバウンドを意識したようだ。

■CAやVoLTEも利用可能
CTMは新たにFDD-LTE方式の2.6GHz帯の利用を開始しており、Apple iPhone 7およびApple iPhone 7 Plusの発売に合わせてLTE-Advancedの主要技術であるキャリアアグリゲーション(CA)を導入した。

キャリアアグリゲーションの組み合わせはCA_3A-7Aで、2.6GHz帯の15MHz幅と1.8GHz帯の15MHz幅を束ねて下り最大225Mbpsに高速化し、理論値はマカオ特別行政区最速となる。

CTMではLTEネットワーク上で音声通話を実現するVoLTE (Voice over LTE)も利用可能で、VoLTEの利用には追加料金の支払いや登録の手続きは必要ない。

当初は通知バーにVoLTEのピクトが表示されずCSFBでW-CDMA方式に切り替わったが、LTEネットワーク接続後に再起動するとVoLTEのピクトが出現し、VoLTEによる音声通話を利用可能となった。

VoLTEによる高音質通話などの恩恵を受けるためには発着信の両方がCTMのVoLTEを利用する必要があり、発信先がCTMの電話番号であればダイヤル画面にHDと表示された。

なお、CAもVoLTEも利用するためには端末側がCAおよびVoLTEに対応し、設定でVoLTEを有効化しておく必要があり、香港特別行政区版のSamsung Galaxy Note5 (SM-N9200)でCAとVoLTEいずれも利用できた。

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CAが有効な状態で通信速度を測定した。

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VoLTEが有効な状態で6392から始まるCTMの電話番号に発信するとHDと表示された。

■使用感など
マカオ特別行政区ではLTEサービスのライセンス交付時にカバレッジ要件が設けられていたため、屋外であれば全社ともカバレッジに大きな差はない。

ただ、屋内のカバレッジには差異があり、CTMの場合は屋内のカバレッジも問題なく、LTEサービスで利用する周波数はマカオ特別行政区の携帯電話事業者としては最も帯域幅が広く、CAの導入もありマカオ特別行政区の携帯電話事業者4社のうち体感的に最も快適に使えた。

テザリングは問題なく利用可能で、有効期限や残高などはダイヤル画面から*122#に発信して確認できる。

マカオ特別行政区でプリペイドSIMカードをひとつだけ選べと言われれば、CTMのBEST “Online Everywhere in Macau” 4G+ Prepaid Card Packageを選ぶでしょう。

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