中国スマホのCoolpadが上場廃止の危機
- 2018年07月29日
- 海外携帯電話
英領ケイマン諸島で設立されたCoolpad Group (酷派集団)は上場廃止の危機にあることが分かった。
Coolpad Groupは2016年の年次報告書の発表に遅れが生じ、2017年3月31日までに2016年の年次報告書を公開できない場合、Coolpad Groupの株式を取引停止にすると案内していた。
2017年3月31日の9時(香港時間)よりCoolpad Groupの株式は取引停止となり、約1年4ヶ月にわたり取引停止の状態が続いている。
香港交易所では2018年8月1日に新たな上場廃止に関する上場規則の効力が発生するが、効力発生後に12ヶ月以上にわたり継続して取引停止となれば、香港交易所は対象の上場企業に上場廃止を勧告できると規定されている。
すでにCoolpad Groupは12ヶ月以上にわたり取引停止の状態で、仮にCoolpad Groupが2019年7月31日までに取引再開に失敗すれば、香港交易所はCoolpad Groupに対して上場廃止を勧告する見込み。
Coolpad Groupは2019年7月31日までに取引再開できるよう準備を続けると案内している。
なお、Coolpad Groupは2004年12月9日に香港交易所で株式上場した。
Coolpad Groupは2018年4月3日にようやく2016年の年次報告書を公開したが、売上高は前年比45.7%減の79億6,947万7,000香港ドル(約1,128億円)、純損益は前年比293.3%減で44億142万香港ドル(約623億円)の赤字となった。
2016年通年は赤字転落と業績は厳しい状況で、2017年の年次報告書の公開にも遅延が生じている。
赤字転落の背景にはCoolpad Groupの中核企業で中国のYulong Computer Telecommunication Scientific (Shenzhen) (宇龍計算機通信科技(深圳))の業績不振がある。
主要事業はスマートフォンの開発および販売であるが、主に中国などのスマートフォン市場で熾烈な競争に直面し、中国と東南アジアでは売上高が大幅に減少した。
損失を最小限に抑えるため、損失を引き起こす可能性がある一部の利益率が低い製品を放棄したという。
米国での事業は成長しているが、全体への貢献度と成長率には限界があり、2018年後半から2019年にかけて競争力のある製品を投入する方針と説明している。
また、Yulong Computer Telecommunication Scientific (Shenzhen)は流動性の改善のため、中国のKingkey Group (京基集団)と最大5億人民元(約82億円)の融資を受けることで合意した。
スポンサーリンク
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。