シンガポールのKeppelが同国携帯電話3位のM1を買収へ、株式公開買い付けで
- 2018年10月02日
- 海外携帯電話
シンガポールのKeppel Corporationは同国の移動体通信事業者(MNO)であるM1 (第一通)を買収すると表明した。
Keppel CorporationはシンガポールのSingapore Press Holdings (SPH)と協力し、株式公開買い付け(TOB)によってM1の経営権を取得する計画である。
M1の主要株主はマレーシアのAxiata Groupの全額出資子会社であるAxiata Investments (Singapore)、Keppel Corporationの全額出資子会社であるKeppel Telecommunications & Transportation (Keppel T&T)、Singapore Press Holdingsの全額出資子会社であるSPH Multimediaで、出資比率はAxiata Investments (Singapore)が28.69%、Keppel Telecommunications & Transportationが19.33%、SPH Multimediaが13.45%となっている。
Keppel CorporationとSingapore Press HoldingsはM1の買収に向けて合弁会社としてシンガポールでKonnectivityを設立しており、KonnectivityがM1の株式の過半数を取得できれば株式公開買い付けは成立となる。
Konnectivityへの出資比率はKeppel Corporationの全額出資子会社であるKeppel Konnectが80%、SPH Multimediaが20%となるため、KonnectivityはKeppel Corporationの子会社と位置付けられ、Keppel Corporationの主導でM1の買収を進める。
買い付け価格は1株当たり2.06シンガポールドル(約171円)を提示しており、これは2018年9月21日の終値に26%のプレミアムを上乗せした価格である。
シンガポールの政府機関で電気通信分野の規制を担う情報通信メディア開発庁(Info-communications Media Development Authority:IMDA)より株式公開買い付けの許可を取得できれば、正式に株式公開買い付けを開始する予定と説明している。
M1のほかにシンガポールではSingtel Mobile SingaporeとStarHub Mobileが移動体通信事業を手掛けるが、M1は2018年第2四半期末時点で加入件数ベースの占有率は24%と最下位にとどまる。
シンガポールではTPG Telecomが第4の移動体通信事業者として2019年前半までに新規参入する予定で、さらに競争は厳しくなる見込み。
Keppel CorporationはM1の経営権を実質的に取得することで、経営を見直して効率的に競争できるようにするという。
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