ZTEが2018年Q3の業績を発表、制裁の影響で1~9月期は赤字
- 2018年10月26日
- 海外携帯電話
中国のZTE (中興通訊)は2018年第3四半期の業績を発表した。
2018年第3四半期のみの連結売上高は前年同期比14.34%増の193億3,240万9,000人民元(約3,131億円)、普通株主に帰属する純利益は前年同期比64.98%減の5億6,446万7,000人民元(約91億円)となった。
四半期単位では前年同期比で減収減益を記録した。
ZTEおよびZTEの完全子会社で中国のZTE Kangxun Telecommunications (深圳市中興康訊電子)は米国の政府機関である商務省(Department of Commerce:DOC)傘下の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security:BIS)より制裁措置として2018年4月15日付けでDenied Persons List (以下、DPL)に指定された。
制裁措置は2018年7月13日付けで解除されており、2018年7月中に事業も再開しているが、Denied Persons Listの指定を受けた期間は主要な事業の停止に追い込まれた。
ZTEは制裁措置の影響で信頼が低下し、それに伴う顧客離れなども起きており、業績の悪化は制裁措置が直接的または間接的に影響したと考えられる。
また、2018年9月30日に終了した9ヶ月間の連結売上高は前年同期比23.26%減の587億6,618万6,000人民元(約9,519億円)、普通株主に帰属する純損益は前年同期比285.92%減で72億5,972万3,000人民元(約1,176億円)の赤字となった。
2018年の累計では大幅な減収と巨額の赤字を記録しているが、これは完全に制裁措置の影響である。
主要な事業の停止などに加えて、制裁措置を解除する条件として巨額の罰金などが命じられたため、ZTEは制裁措置の解除に伴い商務省に巨額の罰金を支払い、さらに米国政府が選定した監視員の受け入れに係る費用など制裁措置に関連した負担が重なった。
2018年通期も最終赤字は避けられない見通し。
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