クアルコム、TDKとの合弁会社RF360 Holdignsを完全子会社化
- 2019年09月19日
- その他モバイル端末
米国のQualcommはTDK Corporationと設立した合弁会社でシンガポールのRF360 Holdings Singaporeを完全子会社化したと発表した。
RF360 Holdings SingaporeはQualcommが間接的に所有する完全子会社でシンガポールのQualcomm Global TradingとTDK Corporationの完全子会社でドイツのTDK Electronicsが出資して2016年3月1日付けで設立された。
登記上の本店所在地はシンガポールであるが、本社機能の所在地はドイツのミュンヘンである。
設立当初の出資比率はQualcomm Global Tradingが51%、TDK Electronicsが49%で、RF360 Holdings SingaporeはQualcommの子会社と位置付けられた。
Qualcomm Global TradingはTDK Electronicsの持分すべてを11億5,000万米ドル(約1,245億円)で取得しており、QualcommはRF360 Holdings Singaporeを完全子会社化したことになる。
なお、RF360 Holdings Singaporeの設立に関して、QualcommとTDK Corporationは契約の締結から30ヶ月が経過後にQualcomm Global TradingがTDK Electronicsの持分すべてを取得するオプション、TDK Electronicsの立場ではQualcomm Global Tradingに持分のすべてを売却するオプションが付与されていた。
QualcommとTDK Corporationは2016年1月13日付けで合意しており、すでに30ヶ月以上が経過していることから、Qualcomm Global TradingとTDK Electronicsはオプションを行使した可能性がある。
なお、RF360 Holdings Singaporeの設立当時はTDK Electronicsの社名がEPCOSで、2018年10月1日付けでEPCOSは社名をTDK Electronicsに変更した。
RF360 Holdings SingaporeはQualcommの完全子会社で米国のQualcomm Technologiesと共同で第4世代移動通信システム(4G)および第5世代移動通信システム(5G)の高周波フロントエンド(RFFE)ソリューションを提供できるようにする高周波フロントエンドフィルタの開発や製造を手掛けてきた。
QualcommはRF360 Holdings Singaporeを完全子会社化することで、完全に自社でモデムからアンテナまでQualcomm Snapdragon 5G Modem-RF Systemを提供できると説明している。
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