中国で携帯電話サービスの新規加入時に顔認証データの登録を義務化
- 2019年12月03日
- 海外携帯電話
中国で携帯電話サービスの新規加入時に顔認証データの登録を義務化するなど新規則の運用を開始した。
中国の政府機関で電気通信分野の規制を司る工業和信息化部(Ministry of Industry and Information Technology:MIIT)の網絡安全管理局が2019年9月下旬に発表した通り、2019年12月1日より携帯電話サービスの新規加入に関する新規則を適用している。
中国では2010年9月1日より携帯電話サービスの新規加入時には本人確認書類の提示による実名登録の実施を義務化しており、2015年9月1日からは加入者が中国籍であれば受け付ける本人確認書類を第2世代の居民身分証のみとした。
加入者が中国籍の場合は本人確認書類として居民身分証を提示しなければならないが、中国籍でない場合は本人確認書類として旅券の使用が認められた。
なお、移動体通信事業者(MNO)によっては各社の判断で加入者が中国籍でなくとも、中国籍の保証人の居民身分証を提示するよう要求することもあった。
新規則では本人確認書類の提示に加えて、顔認証データの登録も義務化した。
顔認証データを登録することで、他人の本人確認書類を提示するなどの行為を防止できると思われる。
移動体通信事業者(MNO)に対しては2019年12月1日から顔認証データを登録するためのシステムを運用できるようシステムを完全に実装するよう要求している。
また、2019年12月1日からはSIMカードの再販を禁止しており、移動体通信事業者の営業庁のみ販売できる。
移動体通信事業者に対してはSIMカードの再販を徹底的に防止し、移動体通信事業者の営業庁で購入するよう誘導するための取り組みも講じるよう求めた。
ほかに同一名義の加入者が過度に携帯電話サービスの新規加入を繰り返すことを防ぐために、移動体通信事業者の営業庁では電話番号を確認できるサービスの実装を義務化した。
中国では前払い式が主流であり、所有するSIMカードの電話番号すら把握せずに、使い捨て感覚で使われることも多い。
しかし、加入できる回線数に上限が設定されており、他人への譲渡などの懸念もあるため、意図的かどうかに関係なく必要以上に新規契約することを防ぐ狙いがある。
使い捨て感覚で新規加入するのではなく、リチャージして同一の電話番号を継続して使用することを推奨しており、移動体通信事業者の営業庁では迅速に所有するSIMカードの電話番号を確認できるサービスを導入することになった。
中国の移動体通信事業者でChina Mobile (中国移動)として事業を行うChina Mobile Communications Group (中国移動通信集団)、China Unicom (中国聯通)として事業を行うChina United Network Communications (中国聯合網絡通信)、China Telecom (中国電信)は新規則に従い事業を行う義務がある。
工業和信息化部は中国の法制度に従って積極的に規則の制定や運用を行い、監督や評価などの義務を履行してきたと説明している。
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