オーストリア当局が5G向け周波数を追加割当、1.5GHz帯などを3社が取得
- 2020年09月15日
- 海外携帯電話
オーストリアの政府機関であるオーストリア放送電気通信規制庁(Austrian Regulatory Authority for Broadcasting and Telecommunications:RTR)は第2回の第5世代移動通信システム(5G)向け周波数の割当を実施したと発表した。
5G向け周波数は2019年3月7日に第1回の割当を完了しているため、第2回の割当となる。
当初、第2回の割当は2020年4月に実施する計画としていたが、2020年3月30日付けで延期を決定しており、最終的に2020年9月に実施することになった。
なお、対象の周波数は第1回が3.5GHz帯で、第2回は700MHz帯、1.5GHz帯、2.1GHz帯のマルチバンドとなっている。
第2回は2020年9月11日に周波数オークションが完了しており、オーストリアの移動体通信事業者(MNO)であるA1 Telekom Austria、Hutchison Drei Austria、Magentaとして展開するT-Mobile Austriaが5G向け周波数の取得に成功した。
700MHz帯はHutchison Drei Austriaが703~713MHzおよび758~768MHz、T-Mobile Austriaが713~733MHzおよび768~788MHzを取得し、A1 Telekom Austriaは取得を見送った。
1.5GHz帯はT-Mobile Austriaが1427~1457MHz、Hutchison Drei Austriaが1457~1487MHz、A1 Telekom Austriaが1487~1517MHzを取得したが、T-Mobile Austriaが取得した1427~1437MHzは使用が大幅に制限されている。
2.1GHz帯はA1 Telekom Austriaが1920~1945MHzおよび2110~2135MHz、T-Mobile Austriaが1945~1960MHzおよび2135~2150MHz、Hutchison Drei Austriaが1960~1980MHzおよび2150~2170MHzを取得している。
5Gの通信方式はNR方式の採用が決定しており、NR Bandは700MHz帯がFR1のn28、1.5GHz帯がFR1のn76およびn75、2.1GHz帯がFR1のn1である。
1.5GHz帯はTDDではなくSDLと指定されているため、1427~1432MHzがn76、1432~1517MHzがn75となるが、n76は使用が大幅に制限されている周波数に含まれることから、T-Mobile Austriaの一部の周波数を除いて基本的にn75を導入すると考えられる。
A1 Telekom Austriaは65,597,430ユーロ(約82億5,520万円)、Hutchison Drei Austriaは49,559,294ユーロ(約62億3,686万円)、T-Mobile Austriaは86,720,240ユーロ(約109億1,270万円)を支払うことになる。
第1回では移動体通信事業者ではない事業者も周波数を取得したが、第2回では移動体通信事業者がすべての周波数を取得した。
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