iPhone 12シリーズの日本における5G周波数の対応状況
- 2020年10月14日
- Apple関連
米国のAppleはスマートフォン「iPhone 12」、「iPhone 12 mini」、「iPhone 12 Pro」、「iPhone 12 Pro Max」を発表した。
日本で販売する型番はiPhone 12がA2398、iPhone 12 miniがA2402、iPhone 12 ProがA2406、iPhone 12 Pro MaxがA2410である。
同じ型番は日本のほかにカナダでも販売することが分かっている。
第5世代移動通信システム(5G)の要求条件を満たすために規定されたNR方式に対応しており、対応するNR BandはFR1のFDDがn1/n2/n3/n5/ n7/n8/n12/n20/ n25/n28/n66/n71、TDDがn38/n40/n41/ n77/n78/n79となる。
FR1は一般的にサブ6GHz帯と呼称される周波数で、ミリ波(mmWave)のFR2には非対応である。
これまでに、日本の移動体通信事業者(MNO)としてはNTT DOCOMO、auを展開するKDDIおよびOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)、SoftBank、Rakuten Mobile (楽天モバイル)がNR方式に準拠した5Gサービスを商用化した。
NR BandはNTT DOCOMOがn78/n79/n257、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephoneがn78/n257、SoftBankがn77、Rakuten Mobileがn77/n257を導入している。
また、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephoneはn3/n28/n77、SoftBankはn257を導入することが決まっている。
したがって、日本の移動体通信事業者が導入かつiPhone 12シリーズのスマートフォンが対応するNR Bandは下記の通りである。
NTT DOCOMO:n78/n79
KDDI:n3/n28/n77/n78
Okinawa Cellular Telephone:n3/n28/n77/n78
SoftBank:n77
Rakuten Mobile:n77
FR2はTDDのn257に非対応であるが、FR1はFDDとTDDすべて対応することが分かる。
ただ、iPhone 12シリーズのスマートフォン側と利用する移動体通信事業者側のNR Bandが一致する場合でも、Appleが認定した移動体通信事業者以外ではNR方式が有効化されず、NR方式で通信できない可能性があることは留意しておきたい。
過去の事例を紹介すると、第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式のB8に対応するiPhoneシリーズのスマートフォンにおいて、ベトナムの移動体通信事業者であるVietnamobile TelecommunicationsではLTE方式が有効化されず、Vietnamobile Telecommunicationsが運用するB8を利用できない事象が発生していた。
Vietnamobile Telecommunicationsに関してはソフトウェアのアップデートでLTE方式に対応したが、同様の事例はVietnamobile Telecommunications以外の移動体通信事業者でも確認できている。
Appleが5Gのキャリアパートナーとして紹介したNTT DOCOMO、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephone、SoftBankが提供する5Gサービスは確実に利用できる見込みである。
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