レバノンの携帯電話事業者touch、10月30日に移管を完了へ
- 2020年10月21日
- 海外携帯電話
レバノンの移動体通信事業者(MNO)でtouchとして展開するMobile interim company no.2 (以下、MIC2)の管理権の移管を2020年10月30日に完了する予定であることが分かった。
レバノン政府が運営する国営の報道機関がMIC2の管理権の移管を報じて判明している。
レバノンの政府機関で電気通信分野の規制を司る電気通信省(Ministry of Telecommunications:MoT)およびレバノンのMobile Telecommunications Company Lebanon (MTC) (以下、MTCL)は2020年10月23日と2020年10月30日に総会を開催し、2020年10月30日にはMIC2の管理権の移管に係るすべての手続きを完了する予定という。
MIC2の管理権の移管は当初の計画より大幅に遅れているが、協議の過程で困難が生じたことも伝えられている。
レバノンでは国有の移動体通信事業者を電気通信省と管理契約を締結したレバノン法人が管理する形態を採用してきた。
MIC2はレバノン政府が所有する国有の移動体通信事業者で、クウェートのMobile Telecommunications Company (以下、MTC)が完全子会社のMTCLを通じて管理してきたが、2019年12月31日に管理権の満期を迎えた。
なお、MTCはZainのブランドの所有者として中東で知名度が高く、touchのロゴにはManaged by Zainと表記される。
管理権の移管が決定しても必要なすべての手続きが完了するまでは継続して管理する義務を有するため、2020年1月1日以降は電気通信省に移管することを前提として、MTCLが暫定的にMIC2の管理を継続している。
MTCLは2004年6月にMIC2の管理を開始しており、レバノンにおける移動体通信事業者の管理期間は歴代最長である。
第5世代移動通信システム(5G)のNR方式の試験も実施しており、レバノンの首都・ベイルート市に所在する本社の屋上には中国のHuawei Technologies (華為技術)より調達したアンテナ一体型無線機を設置して商用環境で5Gの試験を開始していたが、MTCLの管理期間に5Gの導入は実現できないと思われる。
2020年10月30日に管理権の移管が完了すれば、MTCとしては約16年5ヶ月でレバノンから撤退することになる。
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