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米国で5G NRのn77を導入へ



米国で第5世代移動通信システム(5G)のNR方式に関してn77を導入することが決定的となった。

NR方式は5Gの要求条件を満たすために規定された無線方式で、NR Bandとして周波数が定義されている。

米国の政府機関で電気通信分野などの規制を司る連邦通信委員会(Federal Communications Commission:FCC)がC-bandとも呼称される3.7GHz帯の割当先を決定するために開催するオークション107では3700~3980MHzが対象の周波数範囲となる。

対象の周波数範囲に適したNR Bandとしては、サブ6GHz帯のFR1に分類して定義されるn77が3300~4200MHz、n78が3300~3800MHzとなり、n77が完全、n78が部分的に含む状況であるため、新規に米国向けに定義しない限りはn77の採用は有力と考えられた。

実際に連邦通信委員会ではn77の端末および基地局の認証を開始したため、米国ではn77を導入することが事実上確定した。

これまでに、米国のApple、米国のGoogle、韓国のLG Electronics (LG電子)、米国のMotorola Mobility、韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)、中国のXiaomi Communications (小米通訊技術)が開発したスマートフォンが連邦通信委員会でn77の認証を取得している。

また、すでにn77に対応した基地局も連邦通信委員会の認証を取得しており、スウェーデンのEricsson、フィンランドのNokia Solutions and Networks、Samsung Electronicsが開発した基地局がn77で認証を取得したことが分かっている。

なお、オークション107は完了していないが、参加の認定を受けた企業が連邦通信委員会によって公表されている。

主な移動体通信事業者(MNO)としてはVerizon Wirelessとして事業を行うCellco PartnershipおよびUScellularとして事業を行うUnited States Cellular Corporationが参加する。

周波数の取得などに関連する事業を担う関係会社を通じて参加する移動体通信事業者も存在し、T-Mobile USAはT-Mobile Licenseを通じて、AT&T MobilityはAT&T Spectrum Frontiersを通じて、C Spireとして事業を行うCellular SouthはCellular South Licensesを通じて参加することが判明している。

最終的な割当先は決定していないが、主要な移動体通信事業者は3.7GHz帯を取得すると思われる。

割当段階は2021年2月8日に開始する予定である。

米国以外では日本の移動体通信事業者が先にn77を導入しており、SoftBankが2020年3月27日、Rakuten Mobile (楽天モバイル)が2020年9月30日に商用化した。

ほかにKDDIおよびOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)もn77を導入することが決定している。

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