シンガポールのSingtelが5Gローミングを開始、日本も対象
- 2021年07月07日
- 海外携帯電話
シンガポールのSingapore Telecommunications (新加坡電信)の完全子会社で同国の移動体通信事業者(MNO)であるSingtel Mobile Singaporeは5Gローミングとして国際ローミングで第5世代移動通信システム(5G)の提供を開始した。
海外旅行の再開を見越して5Gローミングの提供を開始し、国際的な旅行が再び開かれたときに顧客は強力な5Gを国際ローミングで利用できると説明している。
5Gローミングは2021年7月6日より提供を開始しており、当初は13の国と地域で18の移動体通信事業者が対象となっている。
具体的な対象の国と地域は日本、韓国、中国、香港特別行政区、台湾、フィリピン、タイ、豪州(オーストラリア)、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、ギリシャ、スイス、フィンランドである。
2021年7月6日を基準として数ヶ月以内にさらに多くの国または地域を対象に追加する計画という。
対象の移動体通信事業者は日本がKDDIとSoftBank、韓国がSK Telecom、中国がChina Mobile Communications Group (中国移動通信集団)とChina United Network Communications (中国聯合網絡通信)、香港特別行政区がChina Mobile Hong Kong (中國移動香港)とCSL Mobile (香港移動通訊)、台湾がTaiwan Mobile (台湾大哥大)、フィリピンがGlobe Telecom、タイがAdvanced Wireless NetworkとTrue Move H Universal Communication、豪州がOptus Mobile、アラブ首長国連邦がEmirates Telecommunications Corporation、サウジアラビアがMobile Telecommunication Company Saudi Arabia、ギリシャがCosmote Mobile Telecommunications、スイスがSwisscom (Switzerland)とSunrise UPC、フィンランドがElisaとなる。
5Gローミングを利用するためには対応した料金プラン、携帯端末、SIMカードが必要である。
携帯端末は米国のApple、中国のHuawei Technologies (華為技術)、中国のGuangdong OPPO Mobile Telecommunications (OPPO広東移動通信)、中国のRealMe Chongqing Mobile Telecommunications (RealMe重慶移動通信)、韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)、中国のvivo Mobile Communication (維沃移動通信)、中国のXiaomi Communications (小米通訊技術)が開発および販売する一部のスマートフォンが対応する。
Apple製のスマートフォンはOSをiOS 14.5以降のバージョンにアップデートする必要があり、ほかのスマートフォンもソフトウェアは最新のバージョンで利用することが望ましい。
SIMカードは4G SIMカードまたは5G SA SIMカードで問題ない。
4G SIMカードは第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式に加えて5GのNR方式のノンスタンドアローン(NSA)構成にも対応するが、NR方式のスタンドアローン(SA)構成には対応しておらず、SA構成は5G SA SIMカードで利用できる。
親会社のSingapore Telecommunicationsがシンガポール国立オリンピック評議会(Singapore National Olympic Council)のマーケティング・パートナーを努めており、さらに5Gローミングの対象には日本が含まれているため、Singtel Mobile Singaporeは第32回オリンピック競技大会(2020/東京)で訪日するシンガポールの選手団とシンガポール国立オリンピック評議会の職員を含めたシンガポールの代表団に5Gローミングを提供するという。
また、第32回オリンピック競技大会(2020/東京)のワールドワイドオリンピックパートナーであるSamsung Electronicsと提携し、シンガポールの選手団にはSamsung Galaxy S21 Ultra 5Gを提供することも案内している。
そのため、第32回オリンピック競技大会(2020/東京)に参加するシンガポールの選手団はSamsung Galaxy S21 Ultra 5GおよびSingtel Mobile Singaporeの5GローミングでKDDIまたはSoftBankの5Gを利用することになる。
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