楽天モバイル、法人サービス開始に向け屋内カバレッジ拡充へ
- 2022年08月11日
- Rakuten-総合
Rakuten Mobile (楽天モバイル)は屋内のカバレッジの拡大を強化していることが分かった。
Rakuten Group (楽天グループ)は2022年第2四半期の決算説明会で事業別進捗状況を案内し、モバイルの項目でRakuten Mobileの取り組みを説明している。
なお、Rakuten MobileはRakuten Groupの完全子会社である。
2022年6月末までに第4世代移動通信システム(4G)の屋外基地局の開設数は47,556局で、4Gの人口カバー率は97.6%となった。
2023年中には4Gの屋外基地局の開設数は60,000局超に達し、4Gの人口カバー率は99%超に達する計画という。
屋外のカバレッジの拡大を進める一方で、屋内のカバレッジの拡大にも取り組み、主にスモールセルの活用、高層ビルの対策、地下鉄の対策などを実施している。
スモールセルの活用に関しては約400人の規模で専任チームを結成し、Rakuten Casaなどのスモールセルの設置を推進しているという。
2022年6月末までに日本全国で個人および法人の設置契約者を含めて約8.5万台のRakuten Casaを設置した。
Rakuten Casaは住宅や店舗などの屋内に設置することを想定した4Gのフェムトセルであるが、出力を考慮するとスモールセルとしても使用できる。
また、一部で第5世代移動通信システム(5G)に対応したスモールセルを屋内で展開していることも確認できている。
高層ビルの対策に関してはビル外から上方向に電波を送出し、20階以上の高層ビルの電波環境を順次改善している。
地下鉄の対策に関しては移動通信基盤整備協会(Japan Mobile Communications Infrastructure Association:JMCIA)の施設にRakuten Mobileの設備を設置し、地下鉄の駅構内やトンネル区間などでカバレッジの確保に努めている。
東京都内の地下鉄は95%以上で対策しており、加入者の拡大に伴うキャパシティの強化も2023年春以降に順次完了する予定という。
なお、移動通信基盤整備協会は日本全国の道路および鉄道のトンネル区間や地下鉄などで携帯電話サービス用の通信設備を構築しており、Rakuten Mobileは正会員として移動通信基盤整備協会に入会している。
Rakuten Mobileは2022年10月に法人向けサービスの提供を開始する予定で、法人専用の特別な料金プランや法人専用のRakuten Linkを用意する。
法人用途では屋内のカバレッジが重視されるため、法人用途も念頭に屋内のカバレッジを強化していると思われる。
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