NTTドコモが700MHz帯のn28対応機種を案内、5G NSAで利用可能
- 2022年09月27日
- docomo-総合
NTT DOCOMOは第5世代移動通信システム(5G)の無線方式であるNR方式のn28に対応した機種を案内した。
NTT DOCOMOは2022年9月26日付けで公式ウェブサイトに掲載する製品ページの様式を更新しており、2022夏モデルでは5G NSAの項目にn28(700MHz)を追加している。
2022年9月26日時点では韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製のGalaxy S22 SC-51CおよびGalaxy S22 Ultra SC-52C、SHARP製のAQUOS R7 SH-52Cがn28に対応する。
いずれも電波法に基づく工事設計認証の情報からハードウェアとしてはn28に対応することが判明していたが、NTT DOCOMOとしても公式に案内した。
n28はNR方式の周波数のひとつで、サブ6GHz帯(Sub6)を中心とするFR1のNR Bandとして定義された。
APT700とも呼称する700MHz帯のFDDの周波数を使用する。
NTT DOCOMOは3.9世代移動通信システムの普及のための特定基地局の開設計画の認定に伴い700MHz帯の割当を受けた。
詳細な周波数範囲は上りが728~738MHzで、下りが783~793MHzであるため、帯域幅は10MHz幅*2となる。
700MHz帯では第4世代移動通信システム(4G)の無線方式であるLTE方式を導入したが、NR方式に順次転用する計画である。
LTE方式ではLTE BandをB28として運用してきたが、NR方式ではn28として運用することになる。
NR方式の無線アクセスネットワーク(RAN)構成はノンスタンドアローン(NSA)構成を導入後にスタンドアローン(SA)構成も導入しており、NSA構成を5G NSA、SA構成を5G SAとして展開している。
5G NSAの項目にn28(700MHz)を追加したため、n28はNSA構成で利用できることが分かる。
n28は帯域幅が狭いため、通信速度はB28と同等にとどまるが、低い周波数では屋内を含めた広範なカバレッジの確保が期待できる。
また、SA構成で利用する必要があるが、FDDの周波数となるため、FR1のTDDの周波数では実現が困難な低遅延なども実現できるため、将来的に5Gの活用の拡大に資すると考えられる。
5Gの特徴は高速通信に限らず、低遅延、多接続、ネットワークスライシングなども5Gの主要な特徴で、必ずしも同時に実装する必要がないことに留意しておきたい。
NTT DOCOMOは当初よりNR方式ではTDDの周波数を使用してきたが、n28で初めてFDDの周波数も使用することになった。
2022年9月26日時点でn28の対応機種は3機種であるが、対応機種は順次拡大すると思われる。
スポンサーリンク