北朝鮮でkoryolinkを展開するCHEO Technology、2022年通期の業績が判明

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朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の移動体通信事業者(MNO)であるCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社)の2022年通期の業績が判明した。

2022年12月31日に終了した12か月間となる2022年通期の売上高は前年同期比74.92%減の14億7,293万8,000エジプトポンド(約63億5,359万円)、総経費は前年同期比83.30%減の8億8,600万7,000エジプトポンド(約38億2,183万円)、当期純利益は前年同期比3.43%増の5億8,693万1,000エジプトポンド(約25億3,176万円)となった。

主要事業である携帯通信事業の縮小や国際通信の需要の低下などが業績に反映されたと考えられる。

2022年12月31日時点の総資産は前年同期比34.62%減の91億5,490万エジプトポンド(約394億9,010万円)、総負債は前年同期比39.70%減の9億2,391万9,000エジプトポンド(約39億8,537万円)、純資産は前年同期比34.00%減の82億3,098万1,000エジプトポンド(約355億474万円)である。

CHEO Technology JV CompanyはエジプトのOrascom Investment Holdingと北朝鮮のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社：KPTC)が合作会社として北朝鮮の首都・平壌市で設立した。

北朝鮮でkoryolink (高麗リンク)として携帯通信事業を展開しており、平壌文化語(朝鮮語)の漢字語で表記する高麗網も公式な名称として使用する。

2022年9月30日に終了した3か月間となる2022年第3四半期にはKorea Posts and Telecommunications Corporationから2,000万ユーロ(約29億642万円)の追加出資を受けて増資を行い、資本金が1億ユーロ(約3,211万円)に達している。

出資比率はOrascom Investment Holdingが75%から60%、Korea Posts and Telecommunications Corporationが25%から40%となった。

Orascom Investment Holdingは2015年9月30日に終了した3か月間となる2015年第3四半期にCHEO Technology JV Companyを連結子会社から関連会社に変更しており、2022年通期のOrascom Investment Holdingに対する分配額は前年同期比6.91%減の3億9,617万8,000エジプトポンド(約17億893万円)である。

2022年通期の終了時点でOrascom Investment HoldingのCHEO Technology JV Companyに対する投資額の期末残高は前年同期比3.07%増の132億9,452万5,000エジプトポンド(約573億4,658万円)であるが、128億8,089万3,000エジプトポンド(約546億9,965万円)の減損計上を行い、CHEO Technology JV Companyに係る権益は6億1,363万2,000エジプトポンド(約26億4,693万円)となる。

Korea Posts and Telecommunications Corporationは北朝鮮の政府機関で電気通信分野などの規制を司る情報産業省(Ministry of Information and Communications Technology Industry：MICTI)が完全所有しており、KANGSONG NET (強盛網)の名称で移動体通信事業者としてkoryolinkとは異なる携帯通信事業も行う。

複数の地域でkoryolinkからKANGSONG NETに移管しており、koryolinkの事業規模は縮小傾向となっている。

koryolinkとKANGSONG NETは第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式で携帯通信網を整備している。