北朝鮮のSUNNETに出資したLoxpac (Thailand)、2022年通期の業績が判明

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タイのLoxpac (Thailand)の2022年通期の業績が判明した。

前年同期は売上高が発生していないが、2022年12月31日に終了した12か月間となる2022年通期は40万タイバーツ(約156万円)となった。

2018年3月31日を効力発生日として操業を停止したが、資産の売却などで売上高が発生したと思われる。

当期純損失は2,500万タイバーツ(約9,690万円)で、前年同期から変動していないため、固定費の発生が継続したと考えられる。

解散することも決定しており、2023年3月31日時点では解散の手続きを進めている。

2022年12月31日時点で総資産は前年同期比36.8%減の4,300万タイバーツ(約1億6,667万円)、総負債は前年同期と同じくない。

Loxpac (Thailand)はタイの首都・バンコク都(クルンテープ都)でLoxley Pacificとして設立したが、社名をLoxpac (Thailand)に変更している。

操業の停止前は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の通信事業者に対する投資が主要事業となっていた。

北朝鮮では同国のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社：KPTC)とNorth East Asia Telephone and Telecommunications (東北アジア電話通訊会社：NEAT&T)を設立した。

なお、Korea Posts and Telecommunications Corporationは北朝鮮の政府機関で電気通信分野などの規制を司る情報産業省(Ministry of Information and Communications Technology Industry：MICTI)が完全所有する国営の通信事業者である。

North East Asia Telephone and Telecommunicationsは北朝鮮の羅先市に本社が所在する。

出資比率はLoxpac (Thailand)が70%、Korea Posts and Telecommunications Corporationが30%であるが、Loxpac (Thailand)の操業の停止に伴いKorea Posts and Telecommunications Corporationが完全子会社化すると思われる。

North East Asia Telephone and Telecommunicationsは北朝鮮で最初の移動体通信事業者(MNO)で、第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式を採用して2002年11月11日に北朝鮮の首都・平壌市と羅先市でSUNNETとして携帯通信サービスを商用化した。

携帯通信サービス終了後は羅先市に限定して事業を継続しており、Korea Posts and Telecommunications Corporationが移動体通信事業者として提供する携帯通信サービスであるKANGSONG NET (強盛網)の代理店として機能している。

羅先市ではスマートフォンなど携帯端末の販売や修理も行う。