キャリアがiPhoneのLTE接続を受け入れるにはAppleによる厳しい試験があるらしい
- 2014年06月29日
- Apple関連
AppleはiPhone 5以降にLTE対応のiPhoneシリーズおよびiPadシリーズを投入しているが、これらのApple製のLTE端末でLTE接続をするにはネットワーク側が厳しい試験を乗り越えなければならないことが分かった。
これまでに、Apple製のLTE端末ではAppleが許可したLTEネットワークのみ利用可能との噂が出ていた。
過去にはスイスの移動体通信事業者であるSwisscomの関係者が、Appleの試験を乗り越えてからでないとLTE接続を有効にすることはできないと発言して話題になったこともある。
今回は、台湾の移動体通信事業者であるTaiwan Star Telecom(台湾之星移動電信)がプレスリリースでこの件に関して触れており、AppleによるLTE接続の試験が存在することは間違いないことが分かった。
Taiwan Star TelecomはLTEサービスから新規参入となる移動体通信事業者で、FDD-LTE 900(B8) MHzを使用して4G LTEとしてサービスを提供することが決まっている。
プレスリリースはタイトルを“Taiwan Star Telecomの4G LTEがAppleに認証を通過した”としている。
また、“Appleが3ヶ月もかけて厳密なテストを実施”という趣旨の記載も見られる。
Taiwan Star Telecomによると“台湾で認定されたのは2社になった”とのことで、Chunghwa Telecom(中華電信)に続いてTaiwan Star TelecomもAppleによる試験を通過したことを発表している。
このことより、移動体通信事業者がApple製端末のLTE接続を受け入れるには、まずAppleによる厳しいネットワークの試験を受けなければならないことが読み取れる。
Apple製端末によるLTE接続は、正規にApple製端末を販売している移動体通信事業者以外のネットワークにおいては周波数が合致していても不安定な場合があり、Appleによる試験を通過していないなどの理由がある可能性も考えられる。
なお、Appleによる試験の合格可否に関する基準は不明であり、移動体通信事業者によって基準は異なると推測している。
例えば、大規模な移動体通信事業者で出荷台数が多く見込める場合などは、Appleによる基準も低くなるのではと考えている。
LTE接続についてAppleが介入することは、いかにもAppleらしいと感じるところである。
この件についてはiPhone 5の発売時に噂されていたことであるが、Taiwan Star Telecomがこの件に触れたということで、それは事実であり今もなお継続していることが分かる。
面倒なメーカーだと思ったのはここだけの話。
以下、余談。
ちなみに、Appleが公開している対応LTEネットワークのページにはTaiwan Star Telecom傘下のVIBO Telecom(威寶電信)が追加されている。
移動体通信サービスはTaiwan Star TelecomとVIBO Telecomが一体で提供することは確かであるが、4G LTEはTaiwan Star Telecomが提供するため、このAppleの記載は誤りである。
また、Taiwan Star TelecomはFDD-LTE 900(B8) MHzで提供するため、iPhone 5sやiPhone 5cは対応するもがiPhone 5は非対応である。
iPhone 5の欄にもVIBO Telecomが記載されているが、こちらもApple側の誤りとなっている。
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