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台湾の亞太電信がW-CDMA方式の導入を申請へ



台湾の移動体通信事業者であるAsia Pacific Telecom (亞太電信)はW-CDMA方式を導入する方針で、台湾の政府機関で電気通信事業などを管轄する国家通訊伝播委員会(NCC)に申請する計画であることが台湾メディアの報道で分かった。

Asia Pacific Telecomは3GとしてはCDMA2000方式、4GとしてFDD-LTE方式を導入しているが、CDMA2000方式に対応した新端末は投入を見送っており、CDMA2000方式に関する事業は縮小傾向にある。

一方でAsia Pacific TelecomはLTEサービスの展開を本格化しているが、LTEサービスを含めてGtブランドで提供するプランでは3Gとして台湾の移動体通信事業者であるTaiwan Mobile (台湾大哥大)が提供するW-CDMA方式を利用可能としている。

なお、LTEサービスはポストペイド契約かつVoLTE (Voice over LTE)に加入すればAsia Pacific TelecomのFDD-LTE方式を利用できるが、プリペイド契約などVoLTEに加入不可のプランはFDD-LTE方式もTaiwan Mobileとなる。

VoLTEが利用不可であればTaiwan Mobileのネットワークを使うことになるが、Asia Pacific TelecomはVoLTEを利用できない端末でもAsia Pacific Telecomのネットワークを利用可能とするために、W-CDMA方式を導入してCSFBで音声通話を使えるようにする方針である。

要するにGSM系のサービスは大半がTaiwan Mobileのネットワークに依存しているが、すべてAsia Pacific Telecomのネットワークで提供できるようにする見通し。

また、Asia Pacific TelecomはTaiwan Mobileのネットワークを利用することをローミング提携と呼んでいるが、競合他社や国家通訊伝播委員会からはローミングとは言えないとの意見も出ており、この問題を解消する狙いもあると考えられる。

Asia Pacific Telecomは900MHz帯(Band VIII)でW-CDMA方式を導入し、25億~35億台湾ドルを投じて4,000~5,000局の基地局を設置する計画としている。

CDMA2000方式のライセンスは2018年12月に満期を迎える予定で、それまでにW-CDMA方式のネットワークを台湾全土に構築し、完全にGSM系のサービスに置き換える狙いがあると思われる。

900MHz帯については、LTE用の周波数オークションを通じてFoxconn Technology Group (鴻海科技集団)傘下のAMBIT Microsystems (國碁電子)が900MHz帯を取得したが、2015年12月31日を効力発生日としてAsia Pacific Telecomを存続会社、AMBIT Microsystemsを消滅会社として両社が合併しており、AMBIT Microsystemsが保有していた周波数資産はAsia Pacific Telecomが取得した。

これによってAsia Pacific Telecomは900MHz帯を保有することになり、この900MHz帯をW-CDMA方式で利用する計画を国家通訊伝播委員会(NCC)に申請する可能性がある。

この900MHzは既存免許人がGSM方式で利用しているが、2017年6月に満期を迎えるため、その後にAsia Pacific TelecomがW-CDMA方式を導入することも予想できる。

なお、Asia Pacific TelecomはTD-LTE方式の導入も決まっており、TD-LTE方式の導入に関しては台湾の移動体通信事業者であるFar EasTone Telecommunications (遠傳電信)と協業する見通し。

聯合新聞網

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