エジプトOrascom TMTが北朝鮮の銀行ORABANK NKを閉鎖、koryolinkは継続

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エジプトのOrascom Telecom Media and Technology Holding (以下、OTMT)は同社が間接的に出資する子会社であるORABANK NK (オラバンクNK)を閉鎖すると発表した。

OTMTは2016年11月28日に開催した取締役会でORABANK NKの閉鎖を決定し、直ちにORABANK NKの閉鎖に向けて手続きを進めるとしている。

閉鎖が決定したORABANK NKは朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の首都・平壌に本社を置く銀行である。

ORABANK NKはOTMTと北朝鮮政府組織による合弁会社で、OTMTの子会社であるマルタのORACAP Far Eastが95%出資、Foreign Trade Bank of the Democratic People’s Republic of Korea (以下、朝鮮民主主義人民共和国貿易銀行)と関連した北朝鮮政府傘下組織であるForeign Investment Authority (対外投資局)が5%出資となる。

なお、OTMTは複数の子会社を通じてORABANK NKに出資しており、OTMTは間接的に約94.95%出資としている。

朝鮮民主主義人民共和国貿易銀行はこれまでより日本政府や米国政府が指定する制裁対象であるが、米国の財務省傘下の外国資産管理室が北朝鮮への金融制裁を強化した。

ORACAP Far Eastは外国資産管理室による金融制裁を遵守するため、北朝鮮におけるすべての銀行業を終えることで決定したとのことである。

OTMTは北朝鮮の移動体通信事業者であるCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社)にも出資しており、ブランド名をkoryolink (高麗網)として携帯電話サービスを提供している。

ORABANK NKは事業規模こそ大きくはないが、CHEO Technology JV Companyの一部業務にも関与していた。

CHEO Technology JV Companyは2015年にOTMTの子会社から関連会社に位置付けを変更し、2016年にはOTMTからの出向社員を削減したが、金融制裁を遵守したうえでCHEO Technology JV Companyの事業は継続する方針を表明した。

OTMT