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北朝鮮・国際通信局で再びkoryolinkのプリペイドSIMカードを購入



朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の首都・平壌を再訪して、プリペイドSIMカードを再び購入した。

平壌ではkoryolink (高麗網/고려망/高麗リンク/コリョリンク/고려링크)をサービスブランドとするCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社/체오기술합작회사)がプリペイドSIMカードを販売している。

プリペイドSIMカードは北朝鮮から見て外国人でも容易に入手可能で、2013年12月の訪朝に続いて2015年9月の訪朝でもCHEO Technology JV Companyの本社機能が入るINTERNATIONAL COMMUNICATIONS CENTRE (国際通信局/국제통신국)の2階に入居するkoryolink Sales & Customer Service CenterでプリペイドSIMカードを購入できた。

なお、CHEO Technology JV CompanyはエジプトのOrascom Telecom Media and Technology Holding (オラスコム・テレコム・メディア・アンド・テクノロジー・ホールディング/오라스콤전기통신수단 및 기술주식회사:OTMT)と北朝鮮の逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications/체신성)傘下で国営企業のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社/조선체신회사:KPTC)が共同出資で設立した企業で、出資比率はOrascom Telecom Media and Technology Holdingが75%、Korea Posts and Telecommunications Corporationが25%となる。

ちなみに、CHEO Technology JV CompanyのCHEOはOrascom Telecom Media and Technology Holdingと逓信省から一文字ずつ取っている。

Korea Posts and Telecommunications Corporationは実質的には逓信省と同一体とみなされており、ロゴも逓信省と共通である。

逓信を朝鮮語で表記すると체신、アルファベットで表記するとChesin、ChesinとOrascomの頭文字を取ってCHEOとなる。

ロゴは北朝鮮で社会主義国家建設の象徴とされる千里馬(천리마)がモチーフとなり、더 높이 더 빨리!(もっと高く もっと速く!)をスローガンとしている。

スローガンの더 높이 더 빨리!は北朝鮮の音楽であるもっと高く もっと速く(더 높이 더 빨리)に由来しており、より高い水準でより速く進歩を遂げることを目指す意味合いが込められている。

■本人確認書類に注意

koryolinkのプリペイドSIMカードを購入するためには本人確認書類の原本の提示が必要で、北朝鮮国籍以外であれば有効なパスポート(旅券)の提示で問題ない。

北朝鮮への入国にビザ(査証)を取得した場合は、有効なビザの提示が求められる場合がある。

なお、ここで指すビザにはツーリストカードが含まれる。

原則としてパスポート、ビザ(査証)、航空券の控えは北朝鮮到着後に指導員が預かるため、プリペイドSIMカードの購入前には指導員にパスポートなどを忘れないよう指示しておく方が無難だろう。

また、北朝鮮国営の航空会社であるAIR KORYO (高麗航空/コリョ航空/고려항공)の航空機で出国する場合は、リコンファームのためにパスポートなどが平壌にあるAIR KORYOのオフィスに持ち込まれている場合があるため注意しておきたい。

今回はkoryolink Sales & Customer Service Centerに到着するまでパスポートなどがAIR KORYOのオフィスに持ち込まれていることを指導員が忘れており、AIR KORYOのオフィスにパスポートなどを受け取りに行ってからkoryolink Sales & Customer Service Centerに戻ってプリペイドSIMカードを購入したため、2度もkoryolink Sales & Customer Service Centerに足を運ぶことになった。

今回は前回と同じ指導員がプリペイドSIMカードの購入をサポートしてくれたが、プリペイドSIMカードを購入する日本人が少なく要領を忘れていたようである。

■SIMカードのサイズとプラン

SIMカードはMini SIM (2FF)サイズのみを用意しており、Micro SIM (3FF)サイズまたはNano SIM (4FF)サイズの端末で利用する場合はSIMカードのプラスチック部分を切断する必要がある。

外国人向けにプリペイドSIMカードを開放した際は有効期間が14日、1ヶ月、2ヶ月の3種類が用意されており、前回の訪朝時はそれに7日の短期プランが追加されていた。

有効期間が短いほど安価であるが、今回の訪朝では1ヶ月のみが用意されており、短期滞在でも高いプランを購入しなければならない状況となった。

また、順安空港とも呼ばれる平壌国際空港(FNJ)ではプリペイドSIMカードの販売を終えていた。

余談ではあるが、中国を拠点に北朝鮮を専門とする旅行会社の担当者は、旅行者に対して料金が高くインターネットを利用できないプリペイドSIMカードの購入は勧めておらず、機内モードに設定しておけば電池を長持ちさせることが可能で、カメラの利用や北朝鮮の指導員とゲームを長く楽しめるとアドバイスしている。

このアドバイスが的確であることは言うまでもないが、個人的にはその国の携帯電話事情への理解を深めるために、誰が何を言おうとプリペイドSIMカードは購入すべきとの考え方は変わらない。

プリペイドSIMカードの価格は1ヶ月で8,400北朝鮮ウォンとなり、初期残高に不安があればチャージカード(先払いカード)を購入してチャージ(充填)しておく必要がある。

■支払通貨と為替レート

羅先を除いて北朝鮮では原則として外国人は朝鮮民主主義人民共和国ウォン(KPW:以下、北朝鮮ウォン)を使えず、中国人民元(CNY)、ユーロ(EUR)、米ドル(USD)、そして日本円(JPY)のいずれかで支払う。

北朝鮮には朝鮮民主主義人民共和国中央銀行(Central Bank of the Democratic People’s Republic of Korea/조선민주주의인민공화국중앙은행)が公示する公定レートと市場交換レート(実勢レート)が存在しているが、koryolink Sales & Customer Service Centerでは公定レートを適用する。

朝鮮民主主義人民共和国貿易銀行(Foreign Trade Bank of the Democratic People’s Republic of Korea/조선민주주의인민공화국 무역은행)が発行する電子決済カードのNarae (ナレ/나래:通称、ナレカード)を所有していれば、北朝鮮ウォン建てで支払える。

中国人民元で支払ったため、8,400北朝鮮ウォンは購入時点の公定レートで約506人民元、直前の北京首都国際空港(PEK)におけるTravelexのレートで日本円に換算すると約10,800円となる。

なお、北朝鮮には公定レートと市場レートが存在するが、CHEO Technology JV Companyでの支払いは公定レートである。

■チャージカード

チャージカードを購入してチャージすることになり、チャージカードは840北朝鮮ウォン分と1,500北朝鮮ウォン分の2種類が用意されていたが、チャージカードの金額は頻繁に変更しているようで、チャージカードの販売価格分の金額がチャージされる。

koryolinkから受信したメッセージを確認すると、確かに有効期限は1ヶ月で初期残高は1,400北朝鮮ウォン分となっていた。

ただ、音声通話のパッケージに加入させられており、それが800北朝鮮ウォン分であるため、800北朝鮮ウォン分を差し引いて実質的な初期残高は600北朝鮮ウォンとなった。

パッケージ分を消費すれば、残高から引かれる仕組みのようである。

プリペイドSIMカード購入時に840北朝鮮ウォン分を2回チャージして計1,680北朝鮮ウォン分をチャージしたため、初期残高を含めて利用開始時の残高は2,280北朝鮮ウォンとした。

チャージ回数に応じて有効期限が延びるようで、初期残高の有効期限は2015年10月21日であったものの、1度目のチャージでは2018年5月9日に、2度目のチャージでは2020年10月25日まで有効期限が延びた。

■国際電話を試す

データ通信やSMSは利用不可で、国際電話のみ利用できた。

なお、北朝鮮に居住する朝鮮公民向けにはイントラネット用のデータ通信サービスを提供し、また在朝公館や国際機関および報道機関の関係者向けにインターネットを利用できるデータ通信サービスを提供しており、下り最大7.2MbpsのHSDPA方式を導入している。

北朝鮮からは日本と香港特別行政区の電話番号に国際電話を試したが、途切れるなどの問題はなく通話できた。

前回の訪朝時はチャージせずに利用したため、すぐに残高を消費してしまったが、今回は比較的長く使えたように感じる。

国際電話の通話料は宛先の国と地域によって異なり、着信は残高不足でも受けられる。

日本の電話番号に発信した場合、電話番号が着信側で表示されない場合があるため注意しておきたい。

■通信方式と制度

通信方式は第3世代移動通信システム(3G)としてW-CDMA方式を採用し、GSM方式は導入していない。

周波数はW-CDMA方式では最も主流の2.1GHz帯(Band I)を使用する。

IMEIホワイトリスト制度は継続しており、IMEIが逓信省のシステムに登録されている端末のみで利用できる。

IMEIが登録されていない端末はプリペイドSIMカードの購入時に登録してくれるため、わざわざ申し出る必要はない。

また、IMEIが未登録の端末にkoryolinkのプリペイドSIMカードを挿入すると利用できないことを確認した。

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koryolink Sales & Customer Service Centerの内部

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koryolinkロゴが描かれたkoryolinkのプリペイドSIMカードとチャージカード

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koryolinkロゴのモチーフとなった千里馬像

■捕捉 (2016年10月追記)
2016年第2四半期の時点でプリペイドSIMカードは短期プランが復活しており、より安価で購入できるようになった。

また、平壌国際空港においてプリペイドSIMカードの販売を再開し、第2ターミナルの到着口すぐの両替所が代理で販売している。

外国人にはインターネットを利用できるデータ通信サービスも開放されており、データ通信サービスを利用可能なプリペイドSIMカードは180ユーロ(約21,000円)程度との報告を受けている。

■その他

北朝鮮でプリペイドSIMカードを購入することは2度目で要領は掴んでいるが、円滑な手続きをサポートしてくれたkoryolinkのスタッフや北朝鮮の指導員に感謝したい。

問い合わせなどがあれば、paopao0128[at]gmail.comまで気軽に連絡をいただければ幸いである。 ※ [at]は@に置き換え

その他、FacebookInstagramTwitterにおいても北朝鮮関連の情報や写真を公開しているので、気になれば目を通していただきたい。

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