ナイジェリアの携帯電話事業者9mobile、Airtelなど数社が買収に関心
- 2017年12月26日
- 海外携帯電話
ナイジェリアの移動体通信事業者で9mobileブランドを展開するEmerging Markets Telecommunication Services (以下、EMTS)に対して複数の企業が買収の関心表明を提出したことがナイジェリアメディアの報道で分かった。
通貨危機や景気後退などの煽りを受けて経営破綻したEMTSは売却先を探しており、複数の企業がEMTSの買収に関心を示しているという。
EMTSはアラブ首長国連邦(UAE)のEmirates Telecommunications Corporationと資本提携やブランド提携を行い、Emirates Telecommunications Corporationが保有するEtisalatブランドで展開していたが、EMTSの経営破綻後はEmirates Telecommunications Corporationとすべての提携関係を解消し、その影響でブランド名も9mobileブランドに変更した。
また、Emirates Telecommunications CorporationはEMTSの株式45%も保有していたが、EMTSの管財人に売却済みである。
入札でEMTSの売却先を決める計画で、すでにナイジェリアのGlobacom、ナイジェリアのAirtel Networks、ナイジェリアのTechnology Holdings、モーリシャスのSmile Telecoms Holdings、英国のHelios Investment Partnersが関心表明を提出したという。
Globacomはナイジェリアの移動体通信事業者で、Gloブランドで展開している。
Airtel Networksもナイジェリアの移動体通信事業者で、インドのBharti Airtelの子会社である。
Technology Holdingsは南アフリカのMTN Groupの子会社でナイジェリアの移動体通信事業者であるMTN Nigeria Communicationsの元幹部らが設立した特別目的会社で、EMTSを買収する目的で設立された。
Smile Telecoms Holdingsは子会社を通じてアフリカの複数の国で移動体通信事業を展開する持ち株会社で、ナイジェリアではSmile Communications Nigeriaを通じて移動体通信事業を手掛ける。
Helios Investment Partnersは英国を拠点としてアフリカを主要な投資先とする投資会社で、電気通信分野ではないが、ナイジェリアの企業にも投資している。
仮にGlobacom、Airtel Networks、Smile Telecoms Holdingsのいずれかに買収すれば、各社が保有するナイジェリアの移動体通信事業と統合すると思われる。
なお、EMTSは加入件数ベースでナイジェリアで4番目の移動体通信事業者であるが、経営破綻後に加入件数が大幅に減少し、2017年初めの2,000万件から2017年10月には1,710万件となり、占有率は14.0%から12.2%となった。
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