ラクオリアがZTE関係会社との合弁設立を断念、制裁解除も資金調達が困難に
- 2018年10月15日
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愛知県名古屋市のRaQualia Pharma (ラクオリア創薬)は2018年10月12日に開催した取締役会で中国のZTE Coming Biotech (中興康寧生物科技)との合弁会社設立契約を終了することを決議したと発表した。
RaQualia Pharmaは2018年1月29日にZTE Coming Biotechと合弁会社設立契約を締結し、2018年5月に合弁会社を設立する方向で準備を進めてきた。
ZTE Coming Biotechは中国のZTE (中興通訊)の関係会社で、ZTEの支援を受けて設立された。
ただ、ZTEおよびZTEの完全子会社で中国のZTE Kangxun Telecommunications (深圳市中興康訊電子)は米国の政府機関である商務省(Department of Commerce:DOC)傘下の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security:BIS)よりDenied Persons Listの指定を受け、輸出管理規則(Export Administration Regulations:EAR)の対象品目が取引禁止となり、この制裁措置の影響で主要な事業は中断に追い込まれた。
ZTEは制裁措置を受けてグループ内で体制の見直しを行うことになり、RaQualia PharmaとZTE Coming Biotechの合弁会社設立も延期していた。
すでにZTEおよびZTE Kangxun Telecommunicationsに対する制裁措置は解除されて事業も再開しているが、合弁会社設立が大幅に遅延したうえに資金調達も困難な状況であるため、RaQualia PharmaはZTE Coming Biotechとの合弁会社設立契約の合意解約とすることに決めた。
ZTEは制裁措置の解除に伴い巨額の罰金を米国政府に支払い、2018年通期は赤字が確実視されるなど、制裁措置が解除されても厳しい状況となっている。
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