一部の製造業者がファーウェイのスマホを製造停止、制裁を受けて

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中国のHuawei Technologies (華為技術)が米国政府から制裁措置を受けたことで一部の受託製造業者がHuawei Technologiesのスマートフォンの製造を停止したことが分かった。

Huawei Technologiesやその関係会社などは米国政府より制裁措置を受けており、米国の政府機関である商務省(Department of Commerce：DOC)傘下の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security：BIS)よりEntity Listに追加された。

Entity Listの指定を受けた者と個人や事業体を含む米国人または外国人が特定の米国原産品を取引する場合、産業安全保障局より発行されたライセンスの取得が必要となるが、ライセンスの発行は原則として拒否されるため、Entity Listの指定を受けた者は特定の米国原産品の取り扱いが難しくなる。

米国原産品を一定以上の比率で含む第三国の企業の製品も米国原産品とみなされるため、Entity Listに指定された者に対する製品の供給には十分な注意が必要となる。

このような状況で、中国のFlex Manufacturing (Zhuhai) (偉創力制造(珠海))はHuawei Technologiesのスマートフォンの製造および供給を停止したという。

Flex Manufacturing (Zhuhai)は中国の広東省珠海市に工場を設置し、スマートフォンなどの製造を手掛ける。

従業員向けの通知では米国政府の措置を順守する目的で、Huawei Technologiesのスマートフォンの製造を停止し、2019年5月23日から2019年5月30日まで一部の従業員に休暇を与えると案内した模様である。

Flex Manufacturing (Zhuhai)はシンガポールのFlexがモーリシャスのFlextronics Manufacturing Zhuhai (Mauritius)を通じて所有しており、中国にとって外資系企業となる。

Huawei Technologiesは完全子会社のHuawei Machine (華為机器)でもスマートフォンの製造を行うが、Huawei Machineのみではキャパシティが十分ではなく、多くの外部企業に製造を委託している。

Huawei Technologiesのスマートフォンの製造を受託する企業としてはFlex Manufacturing (Zhuhai)のほかに、Flex Technology (Changsha) (偉創力技術(長沙))、Hong Fu Jin Precision Industry (Shenzhen) (鴻富錦精密工業(深圳))、FIH Precision Electronics (Guizhou) (貴州富智康精密電子)、DBG TECHNOLOGY (恵州光弘科技)、DongGuan Huabel Electronic Technology (東莞華貝電子科技)、BYD Precision Manufacture (比亜迪精密制造)、Dongguan Kaifa Technology (東莞長城開発科技)、Huizhou Kaifa Technology (恵州長城開発科技)、Longcheer Electronics (HuiZhou) (龍旗電子(恵州))、Shenzhen Zowee Smart Manufacturing (深圳市卓翼智造)、Guangdong Yi’nuo Communication (広東以諾通訊)などが挙げられる。

ただ、このうちハイエンドのスマートフォンの製造を担当する企業は実質的に自社工場のHuawei Machineのほか、Flex Manufacturing (Zhuhai)やHong Fu Jin Precision Industry (Shenzhen)に限られており、Flex Manufacturing (Zhuhai)の措置が長期化すれば品薄になるなどの影響も想定できる。

また、Flex Technology (Changsha)もFlexの傘下企業であり、Flex Manufacturing (Zhuhai)と同様の措置を講じている可能性がある。

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