iPhone製造工場が所在する鄭州市も半封鎖、鴻海が声明
- 2020年02月06日
- Apple関連
Foxconn (富士康)の通称で知られる台湾のHon Hai Precision Industry (鴻海精密工業)は河南省の省都・鄭州市の状況を受けて声明を発表した。
鄭州市人民政府は2020年2月4日より鄭州市の封閉式管理を行う旨を発表しており、鄭州市内の政府組織や企業などに対して出入口を1ヶ所に制限し、入域者は体温測定を行うなど厳格な管理を行うよう命じている。
封閉式管理は人的移動を制限する半封鎖的な措置ではあるが、湖北省の各都市のような封鎖ほど制限が厳しくなく、市内外の交通網や人的移動が遮断されるわけではない。
ただ、鄭州市人民政府の措置を受けて、鄭州市に主要な工場を構えるHon Hai Precision Industryは重大発表として声明を発表しており、Hon Hai Precision Industryが中国国内で運営する主要な工場は2020年2月10日に再開する目標を維持しているという。
各地方政府の管理体制はHon Hai Precision Industryの業務再開に役立つとして各地方政府の対応を支持するとともに、Hon Hai Precision Industryは各地方政府の管理方針を把握していると説明した。
中国では当初は2020年1月24日から2020年1月30日までが春節連休と規定されていたが、中国人民政府は中国の状況を受けて春節連休を2020年2月2日まで延長し、さらに企業活動の再開を遅らせるよう要請しており、Hon Hai Precision Industryもこの影響を受けている。
Hon Hai Precision Industryの主要な工場が所在する地域は企業活動の再開を2020年2月10日以降に遅らせるよう要請されているため、Hon Hai Precision Industryは工場の再開の目標を2020年2月10日に設定している。
当初の予定より工場の再開が遅れているうえに、一部の地域では部品の工場が停止して製造に影響が生じているほか、封鎖に伴い交通網が遮断されて物流も停止しているため、Hon Hai Precision Industryが工場を再開できても製造に影響を及ぼす可能性が否定できない。
また、Hon Hai Precision Industryは鄭州市における独自の対策として河南省外から戻る従業員は14日間、河南省内に居住する従業員は7日間の隔離措置を実施後に業務へ復帰できるよう対策を講じるため、一時的な人員不足に陥る懸念もある。
Hon Hai Precision Industryは米国のAppleから委託を受けてiPhoneの製造を行う主要な企業で、Hon Hai Precision Industryの鄭州市の工場がiPhoneの製造を行う主要な工場となっている。
iPhoneの製造はHon Hai Precision Industryのほかは台湾のPegatron (和碩聯合科技)および台湾のWistron (緯創資通)が受注しており、各社とも中国国内の子会社を通じてiPhoneの製造を行う。
Hon Hai Precision Industryは鄭州市のHong Fu Jin Precision Electronics (Zhengzhou) (鴻富錦精密電子(鄭州))、山西省の省都・太原市のFoxconn Precision Electronics (Taiyuan) (富士康精密電子(太原)、広東省深圳市のFutaihua Industry (Shenzhen) (富泰華工業(深圳))、Pegatronは江蘇省蘇州市昆山市のPegaglobe (Kunshan) (世碩電子(昆山))および上海市のProtek (Shanghai) (昌碩科技(上海))、Wistronは昆山市のWistron InfoComm (Kunshan) (緯創資通(昆山))の工場で製造しており、いずれも2020年2月10日以降に再開できる。
Hon Hai Precision Industry、Pegatron、WistronなどはiPhone以外のスマートフォンも中国各地の工場で製造しており、中国の状況はこれらのスマートフォンの製造に影響を及ぼす可能性がある。
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