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米政府がファーウェイ制裁を強化、ハイシリコンに影響も



米国の政府機関である商務省(Department of Commerce:DOC)傘下の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security:BIS)は中国のHuawei Technologies (華為技術)やその関係会社などに対する制裁措置を強化すると発表した。

Huawei Technologiesなどが外国で半導体を設計および製造する能力を制限することで、米国の国家安全保障を保護すると説明している。

産業安全保障局は2019年5月16日付けでHuawei TechnologiesなどをEntity Listに指定し、それ以降はHuawei Technologiesなどに対して輸出管理規則(Export Administration Regulations:以下、EAR)の対象品目を供給する場合はライセンスの取得が必要となった。

これまで、外国で製造した半導体は価値ベースで特定の米国原産品の割合が一定未満であればEARの対象品目とみなさず、Huawei Technologiesなどに供給する場合にライセンスの取得は不要であったが、産業安全保障局はHuawei Technologiesなどが米国原産のソフトウェアおよび技術を使用して半導体を設計しているほか、外国のファウンドリに委託して米国原産の製造設備を用いて半導体を製造していることを問題視し、これらを阻止する目的で米国原産のソフトウェアおよび技術を使用して設計した半導体や米国原産の通信設備を用いて製造した半導体をEARの対象品目に追加する。

なお、通常は米国原産の二重用途の材料や部品など汎用品、ソフトウェア、特許などの技術、もしくはこれらが価値ベースで一定以上の割合で含まれる製品がEARの対象品目となり、供給は国外に輸出や再輸出、国内移転を指す。

Entity Listの指定を受けた事業体にEARの対象品目を供給する場合のライセンスは原則として却下されるため、Huawei Technologiesなどは半導体の設計、製造、調達が困難となる可能性も想定できる。

Huawei Technologiesは完全子会社で中国のHiSilicon Technologies (深圳市海思半導体)を通じて半導体の設計を行う。

HiSilicon TechnologiesはHuawei Technologiesと同時にEntity Listの指定を受けたが、産業安全保障局はHiSilicon Technologiesを名指しで問題視しており、制裁措置の強化はHiSilicon Technologiesの事業も制限する内容となっている。

HiSilicon Technologiesはファブレス半導体メーカーで、製造は主に台湾のファウンドリであるTaiwan Semiconductor Manufacturing Company (台湾積体電路製造:以下、TSMC)に委託しているため、TSMCまで影響を受ける可能性が高い。

商務省

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