HONOR X10は世界で初めて5G NRのSULバンドに対応
- 2020年05月22日
- Android関連
中国のHuawei Technologies (華為技術)が発表したスマートフォン「HONOR X10」はNR方式の上り専用の周波数に対応することが分かった。
NR方式は第5世代移動通信システム(5G)の要求条件を満たすために規定された通信方式で、NR方式の周波数はNR Bandとして定義されている。
HONOR X10が対応するNR BandはFDDのn1およびn3、TDDのn38、n41、n77、n78、n79、そしてSULのn80およびn84となる。
n80やn84をはじめとしてSULのNR Bandに対応したスマートフォンは発表日を基準としてHONOR X10が世界で初めてである。
SULはSupplementary Uplinkの略で、付加アップリンクとも呼称されており、上りの周波数のみが規定されている。
周波数範囲はn80が1710~1785MHz、n84が1920~1980MHzで、それぞれn3のn1の上りの周波数範囲と一致する。
SULは上り専用のため単体で使うことはなく、TDDのNR Bandと束ねるキャリアアグリゲーション(CA)が定義されており、例えばn80はn41、n77、n78、n79とCA、n84はn77、n78、n79とCAで利用できる。
TDDは下りを重視した上下比率で運用すると想定されているほか、特にn77、n78、n79を含む3300~5000MHzは周波数が高いうえに送信電力の制限があり、カバレッジが狭くなると予想できることから、より広範囲をカバーできるNR BandとCAを適用して補う狙いがある。
中国で販売するHONOR X10がn80およびn84に対応することから、中国の移動体通信事業者(MNO)がn80およびn84の導入を準備している可能性が考えられる。
中国の移動体通信事業者各社が割当を受けた周波数を考慮すると、China Mobile (中国移動)として事業を行うChina Mobile Communications Group (中国移動通信集団)がn80、共同でNR方式の通信網を整備するChina Telecom (中国電信)とChina Unicom (中国聯通)として事業を行うChina United Network Communications (中国聯合網絡通信)がn80およびn84を導入することが可能である。
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