タイの携帯電話事業者は1月以降に700MHz帯で5G導入へ、テレビの周波数再編で
- 2020年08月25日
- 海外携帯電話
タイの移動体通信事業者(MNO)各社は2021年1月15日以降に700MHz帯の使用を開始することが分かった。
タイの政府機関で電気通信分野や放送分野などの規制を管轄する国家放送通信委員会(National Broadcasting Telecommunications Commission:NBTC)は移動体通信事業者各社に対して700MHz帯の割当を完了しており、具体的にはTrue Move H Universal Communicationが703~713MHzおよび758~768MHz、dtac TriNetが713~723MHzおよび768~778MHz、Advanced Wireless Networkが723~738MHzおよび778~793MHz、CAT Telecomが738~748MHzおよび793~803MHzの割当を受けた。
ただ、既存免許人の周波数の移行作業が完了していないため、移動体通信事業者各社は700MHz帯の使用を開始できない状況となっている。
タイでは510~790MHzを地上アナログテレビ放送と地上デジタルテレビ放送で使用しており、2020年中に地上アナログテレビ放送の停波と地上デジタルテレビ放送の周波数を470~694MHzに移行する予定で、一連のテレビ放送の周波数の再編が完了すれば移動体通信事業者各社は700MHz帯の使用が可能となる。
移行作業の実施は地域ごとに時期が異なり、南部では2020年9月上旬から2020年10月上旬、首都・バンコク都とその周辺地域では2020年10月上旬、北部では2020年10月上旬から2020年11月中旬、東北部では2020年11月中旬から2020年12月下旬、バンコク都とその周辺地域を除いた中央部および東部では2020年12月上旬から2020年12月下旬までに実施する。
そのため、2020年中にタイのすべての地域で周波数の再編を完了する予定である。
すべての移行作業の完了を前提として、2021年1月15日より移動体通信事業者各社が700MHz帯を使用できるようになる予定で、True Move H Universal Communication、dtac TriNet、Advanced Wireless Network、CAT Telecomは2021年1月15日以降に700MHz帯の使用を順次開始することになる。
700MHz帯は第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式または第5世代移動通信システム(5G)のNR方式の導入に適するが、タイでは5G向け周波数として移動体通信事業者各社に対して割当を実施したため、NR方式を導入する可能性が高い。
また、NR方式とLTE方式で動的に周波数を共有するダイナミックスペクトラムシェアリング(DSS)を実装してNR方式とLTE方式の両方を運用する可能性も考えられる。
NR方式を導入する場合はNR Bandがn28となり、LTE方式を導入する場合はLTE BandがBand 28となる。
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