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米国の大手携帯電話事業者が5G向け3.7GHz帯を取得、n77を採用へ



米国の主要な移動体通信事業者(MNO)は第5世代移動通信システム(5G)向けに3.7GHz帯を取得した。

米国の政府機関で電気通信分野などの規制を司る連邦通信委員会(Federal Communications Commission:FCC)は3.7GHz帯の割当先を決定するために開催したオークション107の勝者を公表している。

3.7GHz帯は一般的にC-bandと呼称されており、対象の周波数範囲は3700~3980MHzである。

主要な移動体通信事業者としてはVerizon Wirelessとして事業を行うCellco Partnership、T-Mobile USA、AT&T Mobility、UScellularとして事業を行うUnited States Cellular Corporation、C Spireとして事業を行うCelluar Southが3.7GHz帯を取得したほか、移動体通信事業者として新規参入する予定のDISH Networkも3.7GHz帯を取得したことを確認できる。

なお、T-Mobile USAはT-Mobile License、AT&T MobilityはAT&T Spectrum Frontiers、Celluar SouthはCellular South Licenses、DISH NetworkはLittle Bear Wirelessを通じて3.7GHz帯を取得した。

ライセンス数では1位がCellco Partnership、2位がAT&T Spectrum Frontiers、3位がUnited States Cellular Corporation、4位がT-Mobile Licenseとなった。

落札額では1位がCellco Partnership、2位がAT&T Spectrum Frontiers、3位がT-Mobile License、4位がUnited States Cellular Corporationで、いずれも上位の4社はSprintを除いて米国で加入件数が4位以内の移動体通信事業者が占めた。

SprintはT-Mobile USAとともに米国のT-Mobile USの子会社で、すでにSprintが保有する周波数をT-Mobile USAが使用するなどT-Mobile USAに統合する方向であるため、実質的にT-Mobile USAの一部となっている。

連邦通信委員会が5Gに適した周波数と主張する通り、3.7GHz帯は広帯域とカバレッジのバランスに比較的優れたミッドバンドの周波数で、すでに多くの対応機種も存在するため、一般的に5Gの整備に適した周波数と認識されている。

そのため、主要な移動体通信事業者が3.7GHz帯を取得する結果となった。

5Gの無線方式は5Gの要求条件を満たすために規定されたNR方式を導入および運用することになり、3.7GHz帯のNR BandはFR1のn77となる見込み。

対象の周波数範囲のうち一部ではFR1のn78も運用できるが、すでに連邦通信委員会ではn77に対応した端末および基地局の認証を開始したことが分かっている。

連邦通信委員会では米国で利用できる周波数に限り認証を実施するため、n77を採用すると考えられる。

これまでに、世界的には日本の移動体通信事業者がすでにn77を導入しているが、米国の移動体通信事業者もn77を導入することになる。

n77はSoftBankが2020年3月27日、Rakuten Mobile (楽天モバイル)が2020年9月30日、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)が2021年3月11日より正式に提供している。

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