LGが携帯電話事業を終了、26年の歴史に幕
- 2021年08月01日
- Android関連
韓国のLG Electronics (LG電子)は携帯電話事業を正式に終了した。
LG Electronicsは2021年4月5日に韓国の首都・ソウル特別市に所在する本社で理事会を開催し、携帯電話事業の終了を承認していた。
長期にわたり携帯電話事業の不振が続いたため、携帯電話事業を中心とするMC (Mobile Communications)事業本部の営業を停止し、スマートフォンやフィーチャーフォンを含めた携帯電話の製造および販売から撤退することになった。
公式にはMC事業本部の営業停止日は2021年7月31日である。
そのため、2021年7月31日をもってMC事業本部の営業を停止し、同時に携帯電話事業を正式に終了したことになる。
LG Electronicsは1995年より携帯電話事業を展開しており、2021年7月31日をもって26年にも及ぶ歴史に幕を下ろした。
MC事業本部の営業は2021年7月31日をもって停止したが、2021年7月31日までに納入された在庫が2021年8月1日以降も小売店の店頭で販売される場合があることは留意しておきたい。
これまで、LG Electronicsは日本を含めたグローバルで携帯電話を展開してきた。
すでに販売したLG Electronics製の携帯電話に対しては一定期間はソフトウェアのアップデートの提供を継続するが、対象の期間は国や地域によって異なる。
LG Electronicsは携帯電話事業を終了する背景を説明しており、スマートフォンの時代に携帯電話分野の競争が激化する中で、対応が不十分かつ十分な成果を出せず、携帯電話事業の再建に失敗したことを公式に認めている。
MC事業本部の業績を参照すると、2021年第1四半期まで24四半期連続で赤字を記録しており、四半期ベースでは6年間で1度も黒字化を達成することができなかった。
2021年第2四半期はMC事業本部の業績を中断事業に分類して発表したが、2021年第2四半期も赤字を記録し、実質的に25四半期連続となった。
短期的には携帯電話事業の終了に伴い売上高の減少が予想されているが、中長期的には事業構造の改善が期待できるという。
携帯電話事業の終了後は競争力が優位な既存事業に集中するが、将来の成長のために新事業を準備する計画である。
四半世紀を超える携帯電話事業で蓄積した知見は既存事業の強化や新事業の準備に生かせると表明している。
なお、第6世代移動通信システム(6G)など携帯電話分野以外でも活用できる携帯通信技術は研究開発を継続する。
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