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シンガポールのTPG Telecom、全土が対象の5G周波数を取得



豪州(オーストラリア)のTuasの完全子会社でシンガポールの移動体通信事業者(MNO)であるTPG Telecomはシンガポール全土を対象区域とする第5世代移動通信システム(5G)向け周波数を取得した。

シンガポールの政府機関で電気通信分野などの規制を担当する情報通信メディア開発庁(Info-communications Media Development Authority:IMDA)が2.1GHz帯周波数使用権(2022)として5G向けに2.1GHz帯の割当を行い、TPG Telecomは2.1GHz帯で10MHz幅*2の取得に成功している。

これまでに、情報通信メディア開発庁は5G向けに3.5GHz帯周波数使用権(2021)として3.5GHz帯、ミリ波周波数使用権(2020)として26GHz帯および28GHz帯を割当したが、TPG Telecomは3.5GHz帯の取得に失敗し、26GHz帯および28GHz帯を取得するにとどまっていた。

26GHz帯および28GHz帯は面的な整備が困難な周波数特性を考慮して割当時にカバレッジの義務を設定しておらず、高トラヒックエリアを中心として限定的にスポットで使用することを想定しているため、シンガポール全土で整備する義務はない。

一方、3.5GHz帯および2.1GHz帯はカバレッジの義務としてシンガポール全土で整備することを要求しており、いわゆるシンガポール全土を対象区域とする周波数となっている。

情報通信メディア開発庁は2.1GHz帯を3.5GHz帯に次ぐシンガポール全土を対象区域とする5G向け周波数と表現している。

すでにTPG Telecomは試験的に5Gを展開しているが、シンガポール全土を対象区域とする5G向け周波数を取得できていなかったため、26GHz帯および28GHz帯に加えて、4GおよびIMT-Advanced周波数使用権(2017)で取得した周波数のうち2.3GHz帯を使用して試験的に展開することを余儀なくされた。

なお、4GおよびIMT-Advanced周波数使用権(2017)は第4世代移動通信システム(4G)向け周波数で、すでに4Gの無線方式であるLTE方式を商用で導入および運用している状況である。

5G向けの2.1GHz帯は2022年1月1日に有効となるため、TPG Telecomは2022年1月1日より本格的にシンガポール全土で5Gの整備が可能となる。

5G向け2.1GHz帯の割当時には複数の条件が設定されており、無線方式はNR方式を単独で動作するスタンドアローン(SA)構成で導入し、カバレッジは2023年末までに面積カバー率を50%以上、2026年末までにシンガポール全土とする必要がある。

TPG Telecomは新規参入の移動体通信事業者で、2020年3月31日に商用化した。

5GではRakuten Mobile (楽天モバイル)と協力することも正式に発表している。

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