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レバノンのAlfaとtouch、携帯電話料金を大幅値上げ



レバノンの移動体通信事業者(MNO)でAlfaとして展開するMobile Interim Company 1 (MIC1)およびtouchとして展開するMobile interim company no.2 (MIC2)は携帯電話料金を修正した。

レバノンでは国有の2社が移動体通信事業者として携帯通信事業を展開しており、いずれも2022年7月1日より携帯電話料金の修正を適用している。

レバノンの移動体通信事業者は長らく携帯電話料金の支払いは米ドル(USD)に限り受け付けていたが、レバノンの銀行が米ドルの引き出しを制限して米ドルの入手が困難な状況が発生したため、2019年11月中にはレバノンポンド(LBP)も受け付けることになった。

レバノンの中央銀行であるBanque Du Liban (BDL)は公定レートとして1米ドルを1,507.5レバノンポンドに固定しており、レバノンポンドで携帯電話料金を支払う場合は公定レートもしくはそれに近いレートを適用してきた。

しかし、レバノンポンドの大幅な下落に伴い移動体通信事業者の経営環境が厳しくなる中で、レバノン政府および移動体通信事業者は公定レートの適用を維持することは困難と判断した。

そのため、2022年7月1日より携帯電話料金を修正し、レバノンポンドで携帯電話料金を支払う場合は米ドルを基準とした金額の3分の1に実勢レートと近いセイラファレートを乗算した金額を適用することになった。

セイラファレートはBDLが月曜日から金曜日まで毎日公示しており、火曜日から土曜日は前日、日曜日および月曜日は直前の金曜日の公示を基準に携帯電話料金を計算する。

2022年6月30日付けの公示では1米ドルが25,200レバノンポンドで、30米ドルの携帯電話料金をレバノンポンドで支払う場合は2022年6月30日まで45,225レバノンポンド前後、2022年7月1日は252,000レバノンポンドとなるため、約5.6倍に達する大幅な値上げとなる。

ただ、既存の料金プランは2022年7月1日より米ドルを基準に3分の1前後の値下げを行い、例えばAlfaおよびtouchのポストペイドの月額料金は15米ドルから5米ドルに修正した。

多くの顧客が使用するレバノンポンドでは22,613レバノンポンド前後から42,000レバノンポンドと大幅な値上げに変わりないが、値上げ幅は約1.9倍にとどまる。

携帯電話料金を修正はレバノンの経済復興計画の一環として実行しており、移動体通信事業者の経営環境を改善する目的がある。

移動体通信事業者は携帯電話料金の修正に肯定的で、顧客には理解を求めている。

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