日本撤退のフランス発WIKOが中国参入、Tinnoが2022年に売却
- 2022年12月30日
- Android関連
中国のWIKO Terminal Technology (Dongguan) (唯科終端技術(東莞))は中国のスマートフォン市場に参入した。
中国では最初のスマートフォンとしてWIKO 10、WIKO T50、WIKO 5Gの3機種を同時に発表しており、最初に2022年12月30日よりWIKO 5Gの販売を開始している。
WIKOの商標を使用して展開するスマートフォンを初めて中国で発売したことになる。
WIKOはフランス発のブランドである。
フランスのWiko SASが事業会社として欧州(ヨーロッパ)でWIKOのスマートフォンの展開を開始しており、欧州域内のほかにアジア、中東、アフリカ、米州(アメリカ州)を含めたグローバルに事業を拡大してきた。
事業会社を含めたWIKOのスマートフォンに係る事業は中国のShenzhen Tinno Mobile Technology (深圳市天瓏移動技術)が所有していた。
しかし、WIKOのスマートフォンに係る事業を2021年10月18日に設立したWIKO Terminal Technology (Dongguan)に譲渡するとともに、2022年1月30日を効力発生日としてWIKO Terminal Technology (Dongguan)の株式の全部を売却した。
そのため、Shenzhen Tinno Mobile Technologyは2022年1月30日をもってWIKOのスマートフォンに係る事業の売却を完了している。
WIKO Terminal Technology (Dongguan)の株式を取得した事業体と持分比率は中国のChina Telling Telecom (天音通信)が30%、中国のDongguan Trust Investment (東莞信託)が28%、中国のJianxin Fiduciary (建信信託)が24%、中国の東莞金唯科投資(LP)が18%である。
4者ともWIKO Terminal Technology (Dongguan)の経営権を保有していないため、新体制では親会社はないことになる。
なお、Wiko SASは日本で日本法人としてWIKO JAPANを設立してスマートフォンを発売したが、2021年9月10日をもって修理の対応やコールセンターの受け付けを終了しており、WIKOのスマートフォンに係る事業は日本から撤退したに等しい状況となっていた。
2022年1月11日には日本法人の社名をWIKO JAPANからTINNO JAPANに変更しており、Shenzhen Tinno Mobile Technologyの日本法人として営業する位置付けを明確化するとともに、WIKOのスマートフォンに係る事業の売却を念頭に社名を変更したと考えられる。
新社名の通りに日本法人はShenzhen Tinno Mobile Technologyが承継したため、WIKOのスマートフォンに係る事業は日本から撤退したことになる。
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