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韓国の新規参入向け28GHz帯の割当、大幅に高騰する結果に



韓国の政府機関で電気通信分野などの規制を司る科学技術情報通信部(Ministry of Science and ICT:MSIT)は新規参入向けの28GHz帯の周波数割当対象法人に韓国のStage Xを選定した。

周波数割当公告では周波数の割当を求めた複数の法人が適格審査を通過した場合は周波数オークションで周波数を割当すると規定しているため、科学技術情報通信部は周波数オークションで28GHz帯を割当することになった。

最終的にStage Xが28GHz帯の800MHz幅を取得したが、落札価格は開始価格の742億韓国ウォン(約81億6,200万円)から4,301億韓国ウォン(約473億1,100万円)と大幅に高騰する結果となった。

科学技術情報通信部は電波法に基づき28GHz帯周波数割当計画を策定時点の28GHz帯の経済的価値に基づき開始価格を設定したが、最終的には開始価格から約479.6%も上昇したことになる。

韓国の既存の移動体通信事業者(MNO)は基地局の構築義務の未達に伴う制裁措置で周波数を割当は撤回されたが、SK Telecomは2,073億韓国ウォン(約228億300万円)、KT Corporationは2,078億韓国ウォン(約228億5,800万円)、LG Uplusは2,072億韓国ウォン(約227億9,200万円)で28GHz帯の800MHz幅を取得した。

当時の開始価格は2400MHz幅で6,216億韓国ウォン(約683億7,600万円)に設定していたため、800MHz幅に換算すると2,072億韓国ウォンで、上昇率は最大でも約0.3%にとどまる。

28GHz帯はカバレッジの確保や端末の調達に不利な周波数で、既存の移動体通信事業者は整備を事実上放棄したため、経済的価値の算出には扱いが困難な周波数であることも考慮された。

新規参入向けの28GHz帯は700MHz帯の10MHz幅*2もセットとなるため、28GHz帯を単独で取得した既存の移動体通信事業者と単純比較はできないが、最高額を費やしたKT Corporationと比較しても約107.0%も上回った。

韓国では過去に700MHz帯の割当を試み、2016年第2四半期には20MHz幅*2の開始価格を7,620億韓国ウォン(約838億2,000万円)に設定していたが、希望者なしで割当に失敗している。

そのため、28GHz帯の経済的価値に基づき開始価格を設定して700MHz帯もセットで割当したと思われる。

28GHz帯の割当は既存の移動体通信事業者に対しては全社が均等に800MHz幅を確保できるよう枠を用意したため、ほぼ競う必要なく終了したが、新規参入向けは1枠に3社が競ったため、大幅に上昇することになった。

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