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ミャンマーのSBPが元Telenor MyanmarのATOM Myanmarを売却、米政府の制裁で



ミャンマー(ビルマ)の移動体通信事業者(MNO)であるATOM Myanmarは所有者の変更を発表した。

ATOM MyanmarはミャンマーのShwe Byain Phyu (SBP)が所有していたが、ミャンマーのMyancom HoldingがShwe Byain Phyuの持分の全部を承継したと開示している。

所有者の変更に係る手続きは2023年12月に開始しており、2024年1月に完了したという。

詳細な所有構造としてはATOM MyanmarはシンガポールのInvestcomの完全子会社で、Investcomの株式の80%をShwe Byain Phyu、残りの20%をレバノンのM1 Groupが保有していた。

直接的にはInvestcomに対するShwe Byain Phyuの持分の全部をMyancom Holdingが承継したことになる。

所有者の変更に伴いATOM MyanmarはShwe Byain Phyuの子会社からMyancom Holdingの子会社となった。

ATOM Myanmarは株主、最終受益者、取締役などすべての関係者が制裁対象の個人や事業体と関係を解消しており、制裁の影響を受けないことを明確化している。

制裁は米国(アメリカ)の政府機関である財務省(Department of the Treasury)傘下の外国資産管理局(Office of Foreign Assets Control:OFAC)が発動した制裁を意味する。

外国資産管理局はミャンマー軍が経営する会社に対する経済的、物質的、技術的な支援を理由として2024年1月31日付けでShwe Byain Phyu、同社の会長と3名の家族を対象に制裁を発動しており、いずれも特別指定国民リスト(SDNリスト)に掲載された。

特別指定国民リストに掲載された個人や事業体は当然として、特別指定国民リストに掲載された個人や事業体が直接的や間接的を問わず合計で50%以上を保有する事業体も制裁対象者の扱いとなるため、米国接点がある取引が完全に禁じられる。

ATOM MyanmarはShwe Byain Phyuが制裁対象者となる見込みを事前に認識したため、Shwe Byain Phyuと関係を断絶した。

なお、ATOM Myanmarの旧社名はTelenor Myanmarで、ノルウェーのTelenorの完全子会社として存在した。

Telenorは2021年2月1日にミャンマーで発生した政変に伴う事業環境や治安の悪化を理由としてミャンマーから撤退を決定しており、2022年3月25日付けでM1 GroupにTelenor Myanmarの株式の全部を売却して撤退を完了している。

M1 Groupは当初の予定通りにTelenor Myanmarの株式の全部をInvestcomに移管しており、2022年5月30日を効力発生日として社名をATOM Myanmarに改めた。

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