中国移動・ファーウェイ・クアルコムが商用ネットワークで世界初のTD-LTEインターバンド3CC CAの検証に成功
- 2015年05月27日
- 海外携帯電話
中国の移動体通信事業者であるChina Mobile(中国移動)、中国のHuawei Technologies(華為技術)、米国のQualcomm傘下のQualcomm Technologiesは世界で初めて商用ネットワークにおいてTD-LTE方式のインターバンド・3コンポーネント・キャリア・キャリアアグリゲーション(3CC CA)の検証に成功したと発表した。
これまでTD-LTE方式で商用化されているキャリアアグリゲーションはCA_40やCA_38/CA_41のようにイントラバンド・キャリアアグリゲーションのみであったが、3社の検証は2.6GHz帯と1.9GHz帯を用いて異なるBandを跨いでおり、かつ3コンポーネント・キャリアを束ねたインターバンド・キャリアアグリゲーションとなる。
具体的には1.9GHz帯の20MHz幅、2.6GHz帯の20MHz幅、2.6GHz帯の20MHz幅を束ねて計60MHz幅としており、実測値で下りが320Mbpsを記録したとのことである。
検証にはHuawei Technologies製の商用基地局を用いており、端末側はQualcomm Technologies製の64bit対応のQualcomm Sanpdragon 810 with X10 LTEを採用している。
China MobileはTD-LTE用に1.9GHz帯、2.3GHz帯、2.6GHz帯を保有しているが、1.9GHz帯と2.6GHz帯を束ねたインターバンド・キャリアアグリゲーションを導入することで、他の周波数よりカバレッジの面で有利な1.9GHz帯と、広い帯域幅を保有してキャパシティの面で有利な2.6GHz帯の両方を同時に利用することが可能で、両周波数の特性を最大限に活用できるとしている。
China Mobileが展開するTD-LTEネットワークはマクロセル基地局の多くが1.9GHz帯で、2.6GHz帯のスモールセル基地局をアドオンする運用となっており、1.9GHz帯と2.6GHz帯を束ねたインターバンド・キャリアアグリゲーションによって移動時の快適な通信の維持にも貢献する。
China Mobileは各子会社がキャリアアグリゲーション関連の研究開発を行っており、広東省のGuangdong Mobile(広東移動)は深圳において下りのイントラバンド2CC CAを商用化、江蘇省のJiangsu Mobile(江蘇移動)はアップリンクの2CC CAをHuawei Technologiesと共同でフィールドテストを実施、山東省のShandong Mobile(山東移動)は4CC CAの試験を実施、上海市のShanghai Mobile(上海移動)は1.9GHz帯と2.6GHz帯のインターバンド・キャリアアグリゲーションの展開を計画している。
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